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サクッと1分!世界の医療NEWS

世界の医療ニュースの中から、厳選した記事をギュッと凝縮して紹介します。
1日数本を1分で、サクッと読むことができます。日々の情報収集、話のネタ探しにお役立てください。

  • 余命が分かる!? 支えなしで立ったり座ったりできるかをチェック

    2025-06-30

    「立った状態から床に座り、また立ち上がる」という単純な動作テストで、将来の死亡リスクを予測できる可能性がある――。ブラジルの研究チームが、医学誌European Journal of Preventive Cardiologyに研究成果を発表しました。

    チームは、46~75歳の中高年4282人(男性2892人、女性1390人)を対象に、「座位立位テスト(Sitting–Rising Test:SRT)」を実施。直立した状態からどこにも触れずに床に座り、その後、支えなしで再び立ち上がるという動作を評価しました。

    手や肘、膝などを使ってバランスを取るたびに1点減点、バランスを崩した場合には0.5点減点し、「座る動作」と「立ち上がる動作」をそれぞれ0~5点で採点。合計10点満点で評価しました。

    その後、12.3年(中央値)にわたる追跡調査中に、665人(15.5%)が死亡していたことが確認されたといいます。分析の結果、SRTの合計点で10点満点を獲得した人の死亡率は3.7%だったのに対し、8点だった人の死亡率は11.1%、0~4点だった人の死亡率は42.1%に達していました。

    解析の結果、SRTの点数がもっとも低い群は、最も高い群に比べて自然死のリスクが約3.8倍、心血管氏のリスクが約6.1倍に上昇することが示されました。

    チームは、SRTの点数が低かった人は、筋力トレーニングやバランス・柔軟性の向上を目的とした運動を取り入れることで、健康状態の改善が期待できるとしています。

  • 「断続的断食」vs「カロリー制限」 減量効果があるのは?

    2025-06-30

    人気のダイエット方法「断続的断食」は、どのくらいの減量効果が期待できるのでしょうか。米国などの研究チームが、1日の中で食事時間を制限する「時間制限食」、1日おきに断食をする「隔日断食」、1週間のうち1~2日のみ断食をする「終日断食」についての効果を調べ、医学誌BMJに研究成果を発表しました。

    チームは、平均45歳の成人計6582人を対象とした99件の臨床試験のデータを分析しました。参加者の平均BMI(体格指数)は31.3(25以上が肥満)で、臨床試験の実施期間は3~52週間(平均12週間)でした。なお、参加者のうち720人が健康で、5862人が健康問題を抱えていました。

    分析の結果、すべてのタイプの断続的断食が、継続的なカロリー制限食と同様に、制限のない食事を取った人に比べてわずかな体重減少につながる可能性が確認されました。

    カロリー制限食との比較では、隔日断食だけが減量効果が上回っており、平均差は-1.29kgでした。また、隔日断食は、時間制限食に比べて平均差-1.69kg、終日断食に比べて平均差-1.05kgの減量効果がありました。さらに、隔日断食は、時間制限食と比較すると、総コレステロールや悪玉コレステロールが減少することも明らかになりました。

    ただし研究チームは、「肥満の人にとって臨床的に意味のある差(2kg以上)には達していない」と指摘。さらに、「断続的断食は継続が難しい可能性があり、他の食事療法に取って代わるものではなく、包括的な栄養ケアモデルの中で、それらを統合して補完することを目的としている」としています。

  • 塩基編集技術で、ミトコンドリアのDNA突然変異の修正に成功

    2025-06-27

    オランダの研究チームが、細胞内小器官「ミトコンドリア」のDNAに生じた突然変異を、塩基編集技術によって修正できることを実証し、科学誌PLOS Biologyに論文を発表しました。

    ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを生産する器官であり、正常に機能しないと細胞の活動が低下します。ミトコンドリアDNAの異常は、さまざまな遺伝性疾患やがん、老化関連疾患の原因となることがあります。

    DNAを操作する技術には、塩基編集技術のほかにゲノム編集技術がありますが、CRISPRを用いたゲノム編集ではミトコンドリアの膜を通過することが困難とされています。

    今回、チームが用いたのは「DdCBE(DddA由来シトシン塩基エディター)」と呼ばれる塩基編集技術で、DNAを切断することなく、塩基(DNAコードの1文字)を変換することが可能です。

    研究では、ミトコンドリア異常を持つギッテルマン様症候群の患者由来の皮膚細胞を用い、DdCBEによってDNA変異を修正し、ミトコンドリア機能の改善の兆候を確認しました。さらに、mRNAを搭載した脂質ナノ粒子を用いることで、DdCBEを効率的に細胞内へ導入できることも突き止めました。

    研究チームは、これらの成果がミトコンドリアDNA変異による希少疾患の治療法開発につながる可能性があるとしています。

  • 中国のコウモリから、新しい危険なウイルスが2種類見つかる

    2025-06-27

    中国南西部の雲南省にある果樹園に生息するコウモリから、ヒトに感染すると致死率が高いことで知られる「ヘニパウイルス属」の新たなウイルスが発見されたそうです。中国の研究チームが医学誌PLOS Pathogensに論文を発表しました。

    チームは、雲南省の五つの地域で捕獲した10種142匹のコウモリの腎臓組織を用いて、高度な遺伝子解析を実施しました。その結果、22種類のウイルスが検出され、さらにそのうち20種類は初めて特定されたものだったそうです。

    新たに発見されたウイルスの中には、致死率の高い人獣共通感染症ウイルスで知られる「ニパウイルス」や「ヘンドラウイルス」が属するヘニパウイルス属のものが2種類含まれるといいます。

    へニパウイルスは、コウモリの尿を介してヒトに広がる可能性があります。今回特定された2種類のへニパウイルスは、ヒトが居住する村に近い果樹園周辺に生息するオオコウモリから見つかっています。

    チームはコウモリの尿に果物が汚染される可能性あり、ヒトや家畜に感染が広がるリスクについて警鐘を鳴らしています。

  • 免疫抑制薬「ラパマイシン」と食事制限、長寿に有効なことが明らかに

    2025-06-26

    免疫抑制剤のラパマイシン(シロリムス)と食事制限には、同様の「長寿効果」があることが分かったそうです。英国の研究チームが、科学誌Aging Cellに研究成果を発表しました。

    ラパマイシンは近年、ヒトの加齢に関連する疾患の軽減効果が報告されており、「アンチエイジングの薬」として注目されています。

    チームは、ヒト以外の8種類の脊椎動物を対象とした寿命に関する既存研究167件を分析しました。対象には魚類やマウス、ラット、サルなどが含まれています。

    その結果、断続的断食やカロリー制限などの食事制限が、8種類すべての動物において寿命延長効果をもたらし、ラパマイシンにも同様の効果があることが明らかになりました。また、寿命延長効果については、食事制限の方法や性別による差は見られなかったといいます。

    一方で、アンチエイジング効果が期待されている2型糖尿病治療薬「メトホルミン」については、寿命延長に対する明確な有効性は確認されませんでした。

    チームは、ラパマイシンが免疫系に影響を与える可能性があるため、ヒトへの応用にはさらなる研究が必要であるとしつつも、健康と寿命を改善する有望な手段となる可能性があるとしています。

  • 月の「ちり」は、月面に降り立つ宇宙飛行士の呼吸器系に有害なのか

    2025-06-26

    オーストラリアの研究チームが、月の「ちり」はこれまで考えられていたほど人体に有害ではない可能性があるとの研究結果を、科学誌Life Sciences in Space Researchに発表しました。

    現在、米国主導で進行中の国際月探査「アルテミス計画」で、月のちりが人体に与える影響が懸念されています。人類初の有人月面着陸を実現した米航空宇宙局(NASA)の「アポロ計画」では、宇宙飛行士に呼吸器系の問題が発生したと報告されています。

    チームは、月のちりを再現した模擬物質を用い、ヒト肺の上部(気管支)および下部(肺胞)の細胞に対する影響を調査しました。そして、その結果をシドニー市内の交通量が多い通りで採取した大気中の浮遊粒子状物質(PM)による影響と比較しました。

    分析の結果、地球の粒子状物質の方が、月のちりの模擬物質に比べて炎症反応を多く誘発し、細胞に対して有害であることが示されました。また、模擬物質で処理した肺細胞では、微粒子による毒性影響において重要な役割を果たす「酸化ストレス」の増加は確認されませんでした。

    チームは、表面が鋭くザラザラしている月のちりを吸い込んだ直後に気道が刺激される可能性はあるものの、地球の粒子状物質によって生じるような深刻な細胞の損傷や炎症を引き起こす可能性は低いと結論づけています。

  • 耳あかでパーキンソン病の早期検出が可能に?

    2025-06-25

    「パーキンソン病(PD)」の診断には確立された検査法がなく、診断までに時間とコストがかかります。中国の研究チームが、耳あかを使ってPD患者の早期検出を可能にする方法を開発したと、科学誌PLOS ONEに論文を発表しました。

    PD患者の皮脂は、病気の進行に伴う「揮発性有機化合物(VOC)」の変化により、健康な人とは異なる匂いを発することが分かっています。しかし、皮膚上の皮脂が空気や湿気などに触れると、VOCの組成が変化するため、検査対象としての信頼性は低くなるといいます。

    そこでチームは、環境因子の影響を受けにくい外耳道の皮脂を含む「耳あか」に着目しました。被験者209人(このうち108人がPDと診断済み)から採取した耳あかを分析したところ、エチルベンゼン、4-エチルトルエン、ペンタナール、2-ペンタデシル-1,3-ジオキソランという4種類のVOCが、PD患者とPDでない人(非PD群)との間で有意差のあるバイオマーカーであることが確認されました。

    次に、チームはこのVOCデータを用いて、人工知能(AI)による嗅覚システムを訓練しました。その結果、PD患者と非PD群でない人から採取した耳あかを最大94.4%の精度で分類できたといいます。

  • 変形性膝関節症に最も効果的な「非薬物療法」は?

    2025-06-25

    膝の関節に痛みや動きの制限が生じ、多くの高齢者が悩まされる「変形性膝関節症(KOA)」。中国の研究チームが、効果的な非薬物療法を特定したと、科学誌PLOS ONEに研究成果を発表しました。

    KOAの治療には、一般的に抗炎症薬が使用されます。しかし、副作用として胃腸や心血管の障害が発生する可能性があることが課題となっています。

    そこでチームは、KOA患者9644人を対象とした「非薬物療法」に関する139件の臨床試験のデータを分析しました。調査対象となったのは、レーザー治療、電気刺激、ニーブレース(膝装具)、インソール(靴の中敷き)、テーピング、水治療法(ハイドロセラピー)、運動、超音波などを含む12種類です。

    分析の結果、痛みや身体機能、こわばりの改善に最も効果を発揮したのはニーブレースだったといいます。温水の中で運動や治療を行うハイドロセラピーは、特に痛みの緩和に効果的でした。また、通常の運動も痛みや身体機能の改善に一貫して効果があることが確認されました。

    一方、高強度のレーザー治療や衝撃波治療はいくらかの恩恵をもたらすものの、超音波治療は有効性が最も低いことが示されました。

  • マジックマッシュルームの成分の単回投与で、がん患者のうつ病が改善

    2025-06-24

    マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分「サイロシビン(シロシビン)」をたった1回投与するだけで、うつ病に苦しむがん患者のメンタルヘルスを長期的に改善できる可能性があるそうです。米国の研究チームが、医学誌Cancerに論文を発表しました。

    がん患者の約4人に1人がうつ病を患っているといわれています。

    チームは、うつ病を持つがん患者28人に対し、専門家による心理療法とともにサイロシビン25mgを単回投与する試験を実施しました。

    その結果、2年後には、15人(53.6%)にうつ症状の有意な減少が認められました。また、14人(50%)は持続的なうつ症状の減少を示しました。

    さらに、不安症状については、13人(46.4%)が有意な減少を、12人(42.9%)が持続的な減少を経験したといいます。

    現在、チームはサイロシビン25mgを2回投与する群とプラセボ(偽薬)群を比較する治験を実施中とのことです。

  • 患者はアフリカ、執刀医は米国! 「大陸横断ロボット遠隔手術」に成功

    2025-06-24

    米フロリダ州オーランドにいる医師が、光ファイバーケーブルを使用して手術支援ロボットを操作し、約1万1千km離れた所にいる患者の前立腺切除手術を行ったそうです。患者はアフリカ南西部のアンゴラに住む前立腺がん患者で、「大陸横断ロボット遠隔手術」による前立腺切除手術の治験第1例目です。米ABC Newsが報じました。

    今回の手術では、アンゴラの手術室に外科チームが配置され、万が一通信に問題があった場合でも、手術を引き継いで完了できるよう準備が整えられていたといいます。このような遠く離れた場所からの遠隔操作が可能になれば、世界や地域における医療の地域間格差が解消され、人道的な意義は計り知れません。

    近年、前立腺の一部または全部を切除する前立腺切除術は、高度な手術支援ロボットを使用して行われることが増えています。外科医は手術室に足を運ぶ代わりに、鮮明な術野と繊細な操作を備えたロボットを介して手術を行います。

    ロボットを使用することで、低侵襲性と高精度が実現し、回復までの時間が短縮されます。通常、手術中にロボットを操作する医師は患者の近くにいます。

  • ピロリ菌が、アルツハイマー病から脳を守る!?

    2025-06-23

    胃潰瘍などの原因として知られる「ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)」が分泌するタンパク質が、アルツハイマー病(AD)から脳を保護する可能性があるそうです。スウェーデンの研究チームが科学誌Science Advancesに論文を発表し、著者による解説記事が科学メディアThe Conversationに掲載されています。

    ADの発症には、「アミロイドβ」と「タウ」という2種類のタンパク質の異常な蓄積が関与しているとされています。近年、アミロイドβを標的とするモノクローナル抗体がAD治療薬として発売されていますが、ADを治癒できるわけではありません。また、タウは放置されたままになります。

    チームが着目したのは、ピロリ菌が分泌する「細胞毒性関連遺伝子A(CagA)タンパク質」の「N末端領域(CagAN)」と呼ばれる部分です。実験環境下で培養したアミロイドβ分子をCagANで処理したところ、未処理のものに比べて凝集がはるかに少なくなることが確認されました。

    CagANの濃度が非常に低い場合でも、アミロイドβ凝集体の形成がほぼ完全に阻止されたといいます。さらに、CagANがタウの凝集も阻害することが明らかになりました。

    CagANがADに関与する2種類のタンパク質の蓄積を効果的にブロックする可能性があり、ADの初期症状を防ぐ新たな治療薬の開発につながる可能性があると期待されています。

  • 米FDAがHIV予防薬を承認 年2回の注射で高い効果

    2025-06-23

    米製薬大手ギリアド・サイエンシズは18日、米食品医薬品局(FDA)が同社のエイズウイルス(HIV)感染予防薬「レナカパビル(商品名イェズトゥゴ)」を承認したと発表しました。

    レナカパビルは年2回(半年に1回)の注射による投与で済むため、毎日服用が必要な既存の経口薬に比べて利便性が大幅に向上するといいます。

    HIV感染リスクのある人を対象にした第3相試験では、ゲイやバイセクシュアルの男性、トランスジェンダーの人において、レナカパビルを投与した人は、暴露前予防(PrEP)として抗HIV薬「ツルバダ」を毎日服用した人に比べて89%、PrEPを使用しなかった場合に想定される感染発生率に比べて96%、それぞれHIV感染リスクが抑制されたと報告されています。

    また、アフリカでシスジェンダー(性自認と生まれ持った性別が一致している人)の女性を対象に行った別の第3相試験では、レナカパビルを投与された人のうち新たなHIV感染者は確認されませんでした。

    レナカパビルは、他の抗HIV薬との併用を前提とした多剤耐性HIV-1感染症向けの治療薬として、2022年に「シュンレンカ」の販売名で初めて承認されました。薬価は注射1回あたり1万4109ドル(約200万円)です。

  • 大麻の使用で心血管疾患による死亡リスクが倍増!

    2025-06-20

    大麻の使用は心血管疾患による死亡リスクを大幅に上昇させることが分かったそうです。フランスの研究チームが医学誌Heartに論文を発表しました。

    これまで、大麻の使用が心血管系の問題と関連していることを指摘する研究はあったものの、実際にどれくらいリスクが高まるのかは明らかになっていませんでした。そこでチームは、2016年1月~23年12月に発表された24件の研究から、実世界における約2億人のデータを分析しました。

    対象者の年齢は主に19~59歳で、性別が記録された研究では、大麻使用者の多くが男性でした。また、大麻使用者は非使用者よりも若年層に偏る傾向が見られたといいます。

    分析の結果、大麻使用者は、急性冠症候群(冠動脈が突然ふさがることによる心筋の虚血・壊死)のリスクが29%、脳卒中リスクが20%それぞれ高く、心血管疾患による死亡リスクが非使用者の2倍に上ることが判明しました。

    近年、一部地域での合法化や医療目的での使用拡大に伴い、大麻や含有物質カンナビノイドの使用が急増しているといいます。

    論文に付随する論説では、「大麻はタバコと同様に扱われるべきであり、使用を控えるよう積極的に働きかけるとともに、使用者の周囲の人々を間接的な暴露から保護する必要がある」と指摘されています。

  • 豪州赤十字、LGBTQIA+による血漿献血のルールを緩和 世界初の試み

    2025-06-20

    オーストラリア赤十字社の献血部門「ライフブラッド」は7月14日から、LGBTQIA+(性的少数者)による血漿献血に関する規制を大幅に緩和すると発表しました。血漿献血において、性行為に基づく規制を全て撤廃するのは、世界で初めての試みだそうです。豪公共放送ABCが報じました。

    現行の制度では、ゲイやバイセクシュアルの男性、男性と性行為をするトランスジェンダー女性が、過去3カ月以内に性行為をしていた場合、血液や血漿を提供することができません。しかし新制度では、血漿献血については、こうした性行動に関連する制限が撤廃されます。

    さらに、事前の服用で性行為によるHIV感染リスクを減らす「PrEP(暴露前予防内服)」を使用している人も、待機期間なしで血漿献血が可能になります。

    広範囲にわたる調査で、今回の規制緩和が、血漿の安全性に影響を及ぼすことはないと確認されているといいます。

    この変更により、60万人以上が新たに血漿を提供する資格を得ると推定され、年間で約2万4千人の新規のドナー、約9万5千件の血漿献血がそれぞれ増加することが見込まれています。

    さらにライフブラッドは、全血献血や血小板献血の適格基準の見直しも進めているそうです。現在、献血時に性別やジェンダーに応じて行われている性行動に関する質問も2026年初めには廃止され、全ドナーに共通の質問票に変わる予定とのことです。

  • 苦味に敏感な人は腎臓病や双極性障害に注意

    2025-06-19

    苦味を強く感じる人が持つ「スーパーテイスター遺伝子」が、健康状態に影響を与える可能性があるそうです。オーストラリアの研究チームが、科学誌European Journal of Nutritionに研究成果を発表しました。

    チームは、英国バイオバンクの37~73歳の約50万人分のデータを分析しました。その結果、スーパーテイスター遺伝子「TAS2R38」のコピーを持つ人は、セイヨウワサビやグレープフルーツ、アルコールの摂取量が少ない傾向にあることが分かりました。

    また、TAS2R38を持つ人は食事に塩を足すことが少なく、キュウリやメロン、お茶を好む傾向があることも明らかになりました。

    さらに、世界で実施された大規模ゲノム解析データを分析したところ、TAS2R38が慢性腎臓病や双極性障害リスクの上昇に関連することも判明したといいます。

    TAS2R38を持つ人は塩味に敏感なため、追加の塩を食事に加えることを控えるものの、やや塩辛い食事を好む傾向があり、結果的に塩分の総摂取量が多くなるといいます。そのため、腎機能に悪影響が及ぶ可能性があるそうです。

    また、TAS2R38を持つ人は、「パラバクテロイデス」と呼ばれる腸の健康を改善する腸内細菌を多く保有しており、腸内炎症が少ないことも示されました。

    チームは、今回の成果が、個人に合わせた栄養指導や健康管理に役立つ可能性があるとしています。

  • 人間なら180歳! コウモリが、がんにならずに長生きするメカニズム

    2025-06-19

    コウモリの一部は、がんを発症することなく、人間の180歳に相当する35歳まで生きることができるそうです。米国の研究チームが、その理由を解明したと、科学誌Nature Communicationsに論文を発表しました。

    チームが4種類の長寿コウモリを調査したところ、ヒトにも存在する腫瘍抑制遺伝子「p53」の活性が、非常に高いことが分かりました。p53は細胞の異常を感知すると、活性化してアポトーシス(細胞の自然死)を誘導し、がん細胞の発生を防ぐことが知られています。

    4種類のコウモリの中でも、北米に生息する小型の「リトルブラウンバット」は、p53を2コピー持っているといいます。また、長寿コウモリの体内では細胞不死化酵素「テロメラーゼ」が活性化しており、この作用によって組織の再生が促進されるため、老化しにくいことも明らかになりました。

    テロメラーゼの高活性は細胞を無限に増殖させてしまう危険性がありますが、長寿コウモリのp53の高活性がそれを抑えているそうです。

    さらに、長寿コウモリは非常に効率的な免疫システムを持っており、これが高い抗がん能力に寄与するそうです。

    チームは、p53の活性を高め、テロメラーゼ酵素を安全に増加させることが、ヒトのがんの予防や治療にも応用できるとみています。

  • 重症敗血症患者の死亡率、「スタチン」の使用で低下

    2025-06-18

    高コレステロール血症の治療薬として広く使用されているスタチンが、重症の敗血症患者の生存率を向上させる可能性があるそうです。中国の研究チームが科学誌Frontiers in Immunologyに研究成果を発表しました。

    敗血症は、生命を脅かす感染に対する生体反応で、危険な水準まで血圧が低下し、臓器に十分な血液が供給されなくなる「敗血症性ショック」に陥ると、死亡率は30~40%に達するとされています。

    スタチンは、悪玉(LDL)コレステロールを減らす作用により心血管疾患の予防に用いられていますが、抗炎症作用、免疫調節作用、抗酸化作用、抗血栓作用があり、敗血症を含む炎症性疾患の補助療法として注目されています。

    チームは重症敗血症について、標準治療に加えてスタチンを使用した6070人と、標準治療のみを受けた6070人のデータを分析しました。その結果、スタチンを使用した患者は、標準治療のみの患者と比べて、入院から28日後の全死因死亡率が39%低くなることが分かりました。

    一方で、スタチンを使用した患者は、人工呼吸器の使用時間が平均3時間、持続的腎代替療法 (CRRT)の使用時間が平均26時間、それぞれ長かったといいます。

  • 気になる相手に興奮すると瞳孔が開く?

    2025-06-18

    好意を抱いている相手の前では「瞳孔が開く」とされ、性的興奮を示すともいわれます。実際はどうなのでしょうか。オーストラリアの解剖学の専門家による解説が科学メディアThe Conversationに掲載されています。

    瞳孔は光を網膜に導く役割があり、明るい場所では2~4mm、暗い場所では4~8mmになります。瞳孔が開くのには二つのメカニズムがあるそうです。

    一つは、闘争、逃走、摂食、性交、違法薬物への欲求が引き金とり、交感神経が直接刺激される経路。もう一つは、瞳孔を縮める括約筋への副交感神経の信号が抑制されることで拡大する経路で、集中したいという気持ちが引き金になるといいます。

    また、性別や性的思考によって瞳孔の反応は異なるそうです。異性愛者や同性愛者などの1000人以上を対象にした調査結果があります。

    それによると、男性は自身の性的指向に応じて瞳孔が開く一方で、レズビアンの女性は男性の性的な画像に、異性愛女性は男性と女性の両方の性的な画像に対して、それぞれ瞳孔が開いたといいます。

    さらに、メモを取りながら注意深く話を聞いているとき、好きな音楽を聴いているとき、感情的な葛藤を処理しているとき、不安や痛みを感じたときにも瞳孔は拡大するといいます。

    専門家は「瞳孔の拡大が自動的に相手への好意を意味するわけではない」と指摘しています。

  • イヌを飼うと、子どものアトピー性皮膚炎のリスクが下がる!?

    2025-06-17

    幼少期にイヌと触れ合うことで、アトピー性皮膚炎(湿疹)の発症に関与する遺伝的リスクの影響を軽減することができるそうです。英国の研究チームが医学誌Allergyに研究成果を発表しました。

    チームはヨーロッパで実施された16件(2万5399人分)の研究のデータを用いて、18の幼少期の環境要因と24の湿疹関連遺伝子変異との相互作用を調査しました。

    その結果、抗菌薬の使用、ネコの飼育、イヌの飼育、母乳育児、兄や姉の存在、喫煙、洗濯習慣の七つの環境要因が、少なくとも一つの遺伝子変異と相互作用していることが判明しました。

    さらに、25万4532人を対象に追加分析を行ったところ、イヌの飼育と相互作用のある遺伝子変異が特定されました。この変異は皮膚細胞において、免疫細胞の機能に関与するタンパク質「インターロイキン7受容体」の発現に影響を及ぼすとされています。

    この遺伝子変異による湿疹発症のリスクは、幼少期にイヌと接触することによって修正され、皮膚の炎症を抑える効果がある可能性が示されたとのことです。

  • ワクチン接種で新型コロナによる急性腎障害の重症化リスクが低下

    2025-06-17

    新型コロナウイルス感染症は、腎臓に直接または間接的にダメージを与える可能性があります。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが、新型コロナウイルスワクチンを接種している人は、新型コロナで急性腎障害(AKI)を発症しても、透析療法が必要になる可能性が低くなることを明らかにしたと発表しました。

    研究チームは、 2020年3月1日から22年3月30日の間に新型コロナで入院した患者約3500人のデータを分析しました。

    そのうちAKIを発症した972人の中で、411人(42.3%)が新型コロナワクチン未接種で、467人(48%)が米製薬大手のファイザーかモデルナのmRNAワクチンを2回以上、またはジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンを1回接種していました。

    ワクチン未接種者のうち65人(15.8%)が、重症AKI患者向けの透析療法の一種「持続的腎代替療法(CRRT)」による治療が必要になったそうです。一方で、ワクチン接種者のうちCRRTが必要になったのは51人(10.9%)でした。

    また、ワクチン未接種者は接種者に比べ、退院後にCRRTが必要になるリスクが2.56倍、入院中に死亡するリスクが5.54倍、長期にわたる追跡期間中に死亡するリスクが4.78倍高かったとのことです。

  • カロリー制限によるダイエットが、うつ症状のリスクを高める可能性

    2025-06-16

    1日の摂取カロリーを抑えるダイエット法「カロリー制限食」は、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があるようです。オーストラリアとカナダの研究チームが、医学誌BMJ Nutrition, Prevention & Healthに論文を発表しました。

    チームは、米国の成人2万8525人(男性1万4196人、女性1万4329人)を対象に、食事内容とうつ症状に関するデータを分析。参加者のうち87%(2万5009人)は特別な食事制限をしておらず、8%(2026人)がカロリー制限食、3%(859人)が脂肪や炭水化物などを控える栄養制限食、2%(631人)が糖尿病食などの管理された食事をそれぞれ取っていました。

    分析の結果、カロリー制限食を取っている人は、食事制限をしていない人に比べてうつ症状の重症度を示すスコア(PHQ-9)が平均で0.29ポイント高くなることが判明。特に、男性や肥満傾向のある人では、うつ症状のリスクがより高まる傾向が確認されました。

    一方で、過去の研究では、カロリー制限食がうつ症状を改善する可能性を示唆する結果も報告されています。チームはこの矛盾について、過去の研究は専門家の管理下で栄養バランスが保たれていたのに対し、今回の研究が実世界のデータを用いているためと説明しています。

    また、チームは、炭水化物(グルコース)やオメガ3脂肪酸など、脳の健康に重要な栄養素が不足する食事は、認知機能や感情のコントロールに悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。

  • ケネディ米厚生長官、ワクチン諮問委員に「懐疑派」を含む8人を指名

    2025-06-16

    ロバート・ケネディ・ジュニア米厚生(保健福祉省:HHS)長官は11日、疾病対策センター(CDC)にワクチンの安全性や有効性に関する助言を行う独立した組織「予防接種実施諮問委員会(ACIP)」の委員8人を指名しました。ケネディ長官は9日にACIPの委員17人を全員解任したばかりです。

    指名された委員の中にはワクチンに懐疑的な立場を取る人物も含まれています。AP通信米CNNなど、米国の複数のメディアが報じています。

    新たに指名された委員の一人であるロバート・マローン氏は、元mRNAワクチンの研究者で、「新型コロナウイルスワクチンが一種のエイズを引き起こす」との発言をしたことで知られています。また、麻疹(はしか)や新型コロナについて、科学的根拠の乏しい治療を推奨しています。

    ヴィッキー・ペブスワース氏は、ワクチンに関する誤情報を拡散しているとされる団体の理事を務めています。他にも、コロナ禍のロックダウン(都市封鎖)が取り返しのつかない損害を引き起こしていると主張した『グレートバリントン宣言』の執筆者の一人であるマーティン・クルドルフ氏も指名されました。

    各メディアは、公衆衛生の専門家による「今回指名された人物のほとんどは、科学的なデータ解釈を伴う複雑な決定を下すための技術的能力を持ち合わせていない」「全てのワクチンが一時停止されるかもしれない」といった批判や不安の声を紹介しています。

  • 服薬が週1回ですむカプセル、統合失調症治療薬で有望な結果

    2025-06-13

    1日1回服用する統合失調症治療薬「リスペリドン」を、週1回の服用に減らすことが可能になるかもしれません。米マサチューセッツ工科大学(MIT)などの研究チームが、服薬頻度を減らす特殊なカプセルの開発に成功したと発表しました。

    チームが開発したのは、1週間にわたって胃の中で薬剤を徐々に放出することができるカプセルです。カプセルはマルチビタミンとほぼ同じ大きさで、6本のアームの付いた装置が折りたたまれて内臓されています。

    胃に到達するとカプセルが溶け、中のデバイスのアームが伸びて星形に拡大。デバイスは胃の出口である幽門より大きいため、薬剤が全て放出されるまで胃の中にとどまります。アームは約1週間で自然に分離し、排泄される仕組みです。

    チームは、このカプセルにリスペリドンを充填し、患者45人に対して週1回の経口投与を5週間実施しました。その結果、患者の血中薬物濃度は一定に保たれ、毎日服用した場合と同様に症状を制御できることが確認されました。

    副作用については、試験の初期段階で軽度の胃酸逆流や便秘を訴えた患者がいたものの、いずれも一時的なものでした。

  • 米厚生省、LGBTQ向けの自殺防止ホットラインサービスを廃止

    2025-06-13

    米保健福祉省(HHS)は6日、LGBTQ(性的少数者)の青少年や若年成人に特化した自殺防止相談サービスの予算を廃止すると発表しました。米NBC Newsが報じました。

    HHSの2026年度予算案では、自殺防止ホットライン「988」の予算のうち、LGBTQの若者に対して専門のカウンセラーにつなげるサービスを取りやめる方針が示されています。

    ホワイトハウスの行政管理予算局の広報官はLGBTQ向けサービスの予算廃止について、「親の同意や認識がないまま、カウンセラーによって子どもたちが過激なジェンダー・イデオロギーを受け入れるよう懐柔されるチャットサービスに対して税金を使うことはできない」と述べたといいます。

    「過激なジェンダー・イデオロギー」とは、「性別は男性と女性だけ」とするトランプ政権が採用した政治的な用語です。政権が「子どもたちにとって有害」としているトランスジェンダーの存在やその権利運動を指します。

    一方で、カウンセリングを請け負っていた団体の一つはNBC Newsに対し、「トランプ政権や議会に対し、予算廃止を再考し、若者の自殺という公衆衛生上の危機に終止符を打つために最善を尽くすよう強く求める」とコメントしたといいます。

  • 腸内細菌の代謝産物が血管を老化させる!

    2025-06-12

    加齢とともに心血管疾患の発症率が上昇するのはなぜなのでしょうか。スイスの研究チームが、腸内細菌とその代謝物が血管の老化に影響を与える可能性を明らかにしたと、科学誌Nature Aging に論文を発表しました。

    チームは、18~95歳の健康な7303人のデータとマウスを使って調査。アミノ酸の一種「フェニルアラニン」の代謝産物である「フェニル酢酸」の血漿中濃度が年齢とともに上昇することを発見しました。さらに、フェニル酢酸が血管内皮細胞の老化に関与していることも明らかになりました。

    マウスとヒトの腸内細菌叢を詳しく解析した結果、フェニルアラニンをフェニル酢酸に変換する「Clostridium sp. ASF356」と呼ばれるクロストリジウム属の細菌を特定。若齢のマウスにこの細菌を定着させたところ、フェニル酢酸の血中濃度が上昇し、血管老化の兆候が確認されました。

    一方、 腸内の善玉菌が食物繊維や多糖類を餌にして産生する「酢酸」などの短鎖脂肪酸は、血管の若返りに寄与するといいます。チームの調査で、短鎖脂肪酸を産生する腸内細菌は加齢とともに減少することも判明しました。

    さらに、食品添加物として広く使われている酢酸ナトリウムが、老化した血管内皮細胞の機能を改善する可能性があることも示されました。

  • ケネディ米厚生長官、ワクチン諮問委員17人を全員解任

    2025-06-12

    ロバート・ケネディ・ジュニア米厚生(保健福祉省:HHS)長官は9日、疾病対策センター(CDC)にワクチンの安全性や有効性に関する助言を行う独立した組織「予防接種実施諮問委員会(ACIP)」の委員17人を全員解任したと発表しました。米国の複数のメディアが報じました。

    米NBC NewsCNNによると、ケネディ氏は「ACIPには継続的な利益相反が存在し、あらゆるワクチンを無条件に承認するだけの組織になってしまった」と指摘しました。一方で、感染症の専門家はケネディ氏の主張について、「多くの科学者にとってひどく屈辱的であり、でっち上げられたカオスだ」と非難したそうです。

    ACIPの委員は、就任前に詳細な身辺調査を受けており、製薬会社などとの利益相反の可能性について開示することが義務付けられているといいます。また、利益相反が存在する案件については投票に関与しないことになっているそうです。

    ケネディ氏は長年にわたりワクチンに対して懐疑的な立場を示してきたことで知られています。今回の解任は、ケネディ氏が厚生長官に就任して以降、ワクチン政策の再構築を目的として講じた措置の中でも、最も強硬なものの一つです。空席になったACIPの委員のポストに誰が就任するかは、現時点では明らかにされていません。

  • 赤ちゃんには歌を歌ってあげよう! 機嫌の良さが続く可能性

    2025-06-11

    赤ちゃんをあやすために歌を歌うことがあります。米エール大学などの研究チームが、この行動に実際どのような効果があるのかを調査し、科学誌Child Developmentに論文を発表しました。

    チームは110組の親子を対象に4週間の調査を実施し、対照群の56組の親子と比較しました。調査開始時の110組の子どもの平均年齢は3.67カ月で、親はその日の子どもの機嫌や歌を歌った回数などについて、スマートフォンでアンケートに回答しました。

    また、親が子どもに歌を歌う頻度を増やすために、新しい曲、ボーカルなしの動画、赤ちゃん向けのソングブック、日常のルーティンに音楽を組み込むためのアイデアを記載したニュースレターなどのツールが提供されました。

    その結果、特に赤ちゃんがぐずっているときに歌を歌うことを選ぶ親が多かったそうです。また、親が歌う機会が増えると、赤ちゃんの機嫌が良くなる傾向があることも明らかになりました。さらに、赤ちゃんの機嫌は、歌を歌った直後だけでなく全体的にも改善されていたといいます。

    今回の研究では、歌うことによる親の気分の変化は確認されませんでした。しかしチームは、赤ちゃんの機嫌が良い状態が続けば、家族全体に好影響が及ぶ可能性があるとしています。

  • 市販のサプリで2型糖尿病患者の心臓病が予防できる!?

    2025-06-11

    海外では一般的なサプリメントである「ミトキノン」が、2型糖尿病患者の心臓を健康に保つ可能性があることが分かったそうです。英国心臓財団(British Heart Foundation:BHF)が、英リーズ大学が英国心臓血管学会(British Cardiovascular Society:BCS)で報告した研究内容を紹介しています。

    ミトキノンはミトコンドリアを標的とした抗酸化化合物で、細胞のエネルギー産生の向上をうたう安価なサプリメントとして、アマチュアのスポーツ選手などに使われています。また、心筋細胞を代謝ストレスや損傷から保護するのに役立つと考えられています。

    2型糖尿病患者は心不全リスクが最大5倍も上昇するといわれていることから、チームは心疾患のない2型糖尿病患者70人を「通常の糖尿病治療薬に加えてミトキノン錠(40mg)を毎日摂取する群」と「通常治療のみの群」に分け、4カ月間の調査を行いました。

    その結果、ミトキノンを摂取した群は、安静時の心臓のエネルギー効率が15%向上し、運動時にも同様の改善が見られました。これは、心臓における代謝ストレスの初期兆候が改善されたことを示しているといいます。また、ミトキノンの摂取による重篤な副作用は確認されなかったとのことです。

  • 睡眠前のカフェイン摂取に要注意! 脳の回復力が低下する可能性

    2025-06-10

    コーヒーや紅茶など、さまざまな食品に含まれる「カフェイン」は、睡眠中の脳にどのような影響を及ぼすのでしょうか。カナダの研究チームが、就寝前のカフェイン摂取は、脳の適切な回復を妨げる可能性があるとの研究成果を科学誌Communications Biologyに発表しました。

    チームは、健康な成人40人を対象に、就寝の3時間前と1時間前にカフェイン入りカプセルを飲んだ夜と、同じ時間帯にプラセボ(偽薬)を飲んだ夜の、睡眠中の脳波(EEG)をそれぞれ記録しました。

    分析の結果、カフェインは睡眠中の脳シグナルの複雑さを高め、情報処理や学習、意思決定に最適とされる状態に近づけることが明らかになりました。そのため、脳が十分に休息・回復できない可能性があることが分かったといいます。

    特に記憶の定着や認知機能の回復に重要な役割を果たすノンレム睡眠中に、神経細胞(ニューロン)の活性が高まることが確認されました。

    また、深い回復睡眠に関連するとされる「シータ波」や「アルファ波」が弱まり、覚醒時や集中時に現れる「ベータ波」の活動が促進されることも分かりました。これらの変化は、睡眠中であっても脳が活性化された状態にとどまり、回復力が低下することを示しています。

  • 健康な人の便から作った「ふん便薬」、超多剤耐性菌の感染症に有効か

    2025-06-10

    健康な人の便を使って作られた経口薬「ふん便薬(poop pill)」が、ほとんどの抗菌薬が効かない「スーパーバグ(超多剤耐性菌)」による感染症の予防や治療に有効な可能性があるそうです。英国の研究チームが医学誌Journal of Infectionに臨床試験の結果を発表しました。

    チームは、健康なドナーから便を採取し、有害な細菌などが含まれていないことを確認した上で、未消化の食品を除去。それを凍結乾燥させてパウダー状にし、錠剤型のふん便薬を作製しました。

    そして、この薬またはプラセボ(偽薬)を、過去6カ月間に薬剤耐性菌による感染症を患った成人患者41人に対して3日間投与しました。ふん便薬は胃を通過し、腸で便パウダーが溶け出すように設計されています。

    腸内細菌を分析した結果、ふん便薬を投与された人の腸では薬剤耐性菌が減少し、ドナー由来の健康な腸内細菌に置き換わる可能性が高いことが示されました。また、治療後には腸内細菌の多様性が増すことも確認されました。

    WHO(世界保健機関)によると、薬剤耐性菌が直接の原因となる死者は年間に百数十万人いるといいます。ふん便薬がこの深刻な問題に対する新たな解決策として期待されています。

  • 膝関節症のステロイド注射は慎重に 状態の悪化が早まる可能性

    2025-06-09

    変形性関節症による膝の痛みを緩和させるために広く用いられている「副腎皮質コルチコステロイド関節内注射(ステロイド注射)」は、かえって膝の状態を悪化させてしまう可能性があるそうです。米国の研究チームが、医学誌Radiologyに論文を発表しました。

    チームは、変形性膝関節症患者210人を対象に、2年にわたって追跡調査を実施しました。このうち70人はヒアルロン酸または副腎皮質コルチコステロイドの関節内注射治療を1回受け、残りの140人は注射による治療は受けませんでした。

    MRI(磁気共鳴画像法)を用いて膝関節症の状態を評価する「WORMSスコア(Whole-Organ Magnetic Resonance Imaging Score)」で進行度を測定したところ、コルチコステロイド注射を受けた人は、ヒアルロン酸注射を受けた人や注射を受けなかった人に比べて、2年間で膝関節の損傷が大きくなることが明らかになりました。特に軟骨の損傷が顕著だったといいます。

    一方で、ヒアルロン酸注射を受けた人は、膝関節の損傷の進行が治療前と比べて緩やかになることも確認されました。

    チームは、いずれの注射も膝の痛みの緩和には効果があるとしつつも、コルチコステロイドは軟骨の修復機構を阻害する可能性があると指摘。コルチコステロイド注射の使用には慎重になるべきだとしています。

  • 特有の症状に注意! 幼い子どもの「コロナ後遺症」

    2025-06-09

    新型コロナウイルス感染後にさまざまな不調が長引く「コロナ後遺症」に多くの人が苦しんでいます。米国の研究チームが、幼い子どもには年長児や成人とは異なる特有の症状があることを発見したと、医学誌JAMA Pediatricsに発表しました。

    チームは、2歳以下の乳幼児472人と3~5歳の未就学児539人を対象に、感染から90日以上続いていると報告された症状について分析しました。

    その結果、乳幼児は41種類の症状、未就学児は75種類の症状が確認されました。そして、新型コロナウイルス感染歴のある乳幼児は感染歴のない乳幼児に比べて、睡眠障害、ぐずり泣き、食欲不振、鼻づまり、せきを経験する可能性が高いことが明らかになりました。一方で、感染歴のある未就学児では、乾いたせきや日中の疲労、眠気、エネルギーの低下が多く見られました。

    なお、コロナ後遺症の可能性があると分類されたのは、新型コロナ感染歴のある乳幼児278人のうち40人(14%)と未就学児399人のうち61人(15%)でした。

    チームは、この研究成果が、幼児におけるコロナ後遺症の理解と治療方法の開発に役立つとしています。また、保護者に対しては、新型コロナ感染後に長引く症状が見られた場合は、かかりつけ医に相談するよう勧めています。

  • 2型糖尿病のリスクを上げるのは、「食べ物」より「飲み物」の糖類

    2025-06-06

    糖類の過剰摂取は2型糖尿病のリスク上昇に関連するとされています。ただし、全ての糖が同じリスクをもたらすわけではなく、糖の種類や摂取の仕方によって違いが生じることが明らかになりました。米国などの研究チームが、科学誌Advances in Nutritionに研究成果を発表しました。

    チームは29件の既存研究から、世界の健康な成人50万人以上のデータを分析しました。その結果、加糖された飲料の摂取が1日12オンス(約355ml)増えるごとに、2型糖尿病を発症するリスクが25%上昇することが分かりました。さらに、果汁100%のものを含め、フルーツジュース(果汁飲料)の摂取が1日8オンス(約237ml)増えるごとに、リスクは5%高くなったといいます。

    一方で、ショ糖(食卓用砂糖)や総糖(食事に含まれる天然糖と添加された糖の合計)を食事から20g摂取した場合、2型糖尿病リスクは逆に低くなったといいます。

    チームは、「飲む糖類」の方が「食べる糖類」よりも2型糖尿病リスクを高める理由について、飲料は血糖値の上昇への影響が大きくなる一方で、食べ物は食物繊維や脂質、タンパク質などの栄養素と一緒に摂取するために血糖値の上昇が緩やかになることなどを挙げています。

  • 日光に当たると免疫機能が高まる!?

    2025-06-06

    夜勤などによる不規則な睡眠パターンによって体内時計(概日リズム)が乱れると、免疫機能が低下することが知られています。免疫系は何らかの方法で、昼夜を識別しているのでしょうか。ニュージーランドの研究チームが、その答えを見つけたとして、科学誌Science Immunologyに論文を発表しました。

    チームは、遺伝子構成や免疫系がヒトに似ていることで知られるゼブラフィッシュの幼生を用いて、白血球全体の50~70%を占める「好中球」が体内でどのように機能するのかを観察しました。

    好中球は体内に入り込んだ異物を食べ(貪食)たり、殺菌したりする役目を持つ免疫細胞です。観察の結果、夜間よりもゼブラフィッシュが活動する日中に、好中球は効率的に細菌を殺せることが明らかになりました。

    次にチームは、遺伝子編集技術を使って好中球の概日時計をオフにする実験によって、光に反応して好中球に「昼間」を知らせる「時計遺伝子Per2」の存在を明らかにしました。さらに、遺伝子Per2が好中球の殺菌能力の増強に重要な役割を果たすことも分かったといいます。

    チームは、日光に当たって健全な概日リズムを維持することが、免疫機能を高める可能性があるとしています。

  • なぜコウモリは脅威のウイルスの自然宿主になるのか? 強力な防御機構が明らかに

    2025-06-05

    コウモリの粘膜には、ヒトにとって深刻な脅威となるさまざまなウイルスの複製を効果的に抑制する生まれつきの「自然免疫」が備わっているようです。ドイツなどの研究チームが、「エジプトルーセットオオコウモリ」の組織から呼吸器や腸のオルガノイド(ミニ臓器)を作製して調査し、科学誌Nature Immunologyに研究成果を発表しました。

    チームは作製したオルガノイドにマールブルグウイルスを感染させました。エジプトルーセットオオコウモリはマールブルグウイルスの自然宿主として知られています。マールブルグウイルスがヒトに感染した場合、致死率は30~90%に達するとされています。

    調査の結果、コウモリ由来のオルガノイドの上皮細胞は、ヒトの気道オルガノイドに比べて、ウイルスに対する強力な防御機構を備えており、感染に対する自然免疫応答を誘導する能力が高いことが明らかになりました。

    特に、体内でウイルスなどの病原体に反応して産生され、免疫系や炎症の調節に関与するタンパク質「インターフェロン」によって、感染した粘膜組織におけるウイルスの複製が初期段階で制御されることが確認されました。

    中でも重要な役割を果たしていたのが「III型インターフェロン」であり、オルガノイドにさまざまな人獣共通感染症のウイルスを感染させたところ、大量に産生されることが分かりました。

  • RNAに「住所」を教えて誘導する新CRISPR技術 神経疾患の治療法開発に道

    2025-06-05

    新たなゲノム編集技術「CRISPR-TO」を開発し、神経変性疾患や外傷性損傷の治療法開発に道を開いたと、米スタンフォード大学の研究チームが科学誌Natureに論文を発表しました。

    体内の神経細胞(ニューロン)が損傷を受けると、細胞内のRNAの一部が損傷部位に移動し、修復を助けるタンパク質を産生します。しかし、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脊髄損傷などの神経障害では、RNAを損傷部位に輸送するメカニズムが機能しなくなってしまうといいます。

    チームは、RNAを標的とするゲノム編集技術「CRISPR-Cas13」を応用し、細胞内の特定の場所に既存のRNAを正確に移動させる技術「CRISPR-TO」を開発しました。この技術は、細胞内の特定の位置を示す「住所分子」とCRISPR-Cas13を組み合わせることで、RNAを「目的の場所(住所)」まで誘導することを可能にします。

    従来のCRISPR技術はゲノムを切断して編集しますが、CRISPR-TOはRNAに変更を加えることなく、必要な場所へと移動させることに特化しています。

    チームはCRISPR-TOを用いて数十種類のRNAをスクリーニングし、ニューロンの成長を促進するものを探索しました。その結果、マウスの脳内ニューロンにCRISPR-TOを導入すると、神経突起の先端まで運ばれ、24時間で神経突起の成長を約50%も増加させるRNAを特定したと報告しています。

    チームはこの成果が、今後の神経疾患治療に革新をもたらす可能性があるとしています。

  • 抗菌薬を巡る皮肉な現実 過剰使用で耐性菌を作る国、必要な薬が届かない国

    2025-06-04

    抗菌薬の過剰使用によって薬剤耐性菌を生み出す国がある一方で、低中所得国では必要な抗菌薬にアクセスすることができずに多くの人々が命を落としているそうです。スイスの非営利団体である「グローバル抗菌薬研究開発パートナーシップ(GARDP)」の調査結果が、医学誌The Lancet Infectious Diseasesに発表されました。

    GARDPは、主要な低中所得国8カ国(バングラデシュ、ブラジル、エジプト、インド、ケニア、メキシコ、パキスタン、南アフリカ)における2019年のカルバペネム耐性グラム陰性菌(CRGN)感染症の症例149万6219件を分析しました。

    グラム陰性菌は尿路感染症や肺炎、食中毒などを引き起こし、特に新生児や高齢者、免疫機能が低下した入院患者にとって深刻な脅威となります。

    調査の結果、CRGNに有効な抗菌薬として調達されたのは10万3647コース(定められた投薬期間)分で、適切な治療を受けた患者は全体の6.9%と推計されました。また、調達された抗菌薬のうち80.5%にあたる8万3468コース分がインド向けでしたが、これはインド国内で必要とされる量のわずか7.8%にとどまりました。

    抗菌薬の高額さに加え、医療システムの脆弱(ぜいじゃく)さが抗菌薬へのアクセスを妨げる要因として考えられています。

  • トレーナー付きの運動プログラムが、結腸がんの再発・死亡リスクを低減

    2025-06-04

    専門のトレーナーの指導を受けながら定期的に運動を行うことで、大腸がんの一種である「結腸がん」の再発や死亡リスクが低減することが明らかになったそうです。カナダなどの研究チームが、医学誌New England Journal of Medicineに発表しました。

    チームは、ステージ2または3の結腸がんの患者で、手術と化学療法を終えたものの再発のリスクがある889人を2群に分けて調査しました。一方の445人(運動プログラム群)は、毎週の運動目標を達成するためにトレーナーから定期的なサポートを受けました。もう一方の444人は、運動と健康的な食事に関する一般的な資料を渡されただけでした。

    研究参加時点では、参加者全員が推奨される運動量に達しておらず、少なくとも1日おきに30分間のジョギングに相当する運動量を増やすことを目標としました。

    その結果、運動プログラム群の5年後の結腸がん非再発率は80%で、資料のみの群の非再発率は74%でした。また、8年後の生存率は運動プログラム群が90%で、資料のみの群は83%だったといいます。

    さらに、運動プログラム群は、治療後8年間における全死因死亡率が37%低下することも明らかになったそうです。

  • 母親の片頭痛薬「トリプタン」使用、生まれた子どもの発達障害リスクに関連せず

    2025-06-03

    妊娠前や妊娠中に一般的な片頭痛治療薬「トリプタン」を使用しても、生まれてくる子どもの自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)などの「神経発達症(発達障害)」のリスクが上昇することはないようです。ノルウェーの研究チームが医学誌Neurologyに研究成果を発表しました。

    チームは、ノルウェー国内の国民健康記録から妊娠初期に片頭痛のあった女性2万6210人のデータを分析しました。このうち、80%以上に当たる2万1281人が妊娠前の1年間にトリプタンを使用していたといいます。

    そして、トリプタン使用者について▽妊娠前に使用を中止した(42%)▽妊娠6カ月前から使用量が増加し妊娠初期に中止した(31%)▽妊娠前に中程度の量を使用していて妊娠初期まで継続した(21%)▽妊娠前も妊娠中も使用した(6%)――の4群に分けて調査しました。

    生まれた子どもを平均8年間にわたって追跡したところ、全体で1140人が発達障害と診断されました。

    そして、両親の発達障害の有無や栄養素「葉酸」の摂取量、オピオイドや抗うつ薬の使用など、発達障害のリスク上昇に影響を及ぼす要因を調整した結果、トリプタンの使用量が最も多かった群と使用しなかった群の間で、発達障害のリスクに有意な差は認められなかったといいます。

  • 米厚生省、モデルナへの鳥インフルワクチン開発資金の交付を打ち切り

    2025-06-03

    米保健福祉省(HHS)は5月28日、米製薬大手モデルナと結んでいた鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に対するmRNAワクチン開発の契約を打ち切ると発表しました。米国の複数のメディアが報じています。

    米CNNによると、前政権(バイデン政権)は今年1月、乳牛や家禽の間で流行しているウイルス株に対応するワクチン開発を加速させるため、モデルナに5.9億ドルの助成金を交付する契約を結びました。しかし、HHSは「モデルナの鳥インフルエンザワクチンに対するこれ以上の資金援助は、科学的にも倫理的にも正当化できないとの結論に至った」と発表したといいます。

    専門家は、mRNA技術はすでに新型コロナウイルスワクチンに使用されており、安全性と有効性が確認されていると指摘しています。一方で、反ワクチンや反mRNAワクチン感情が一般市民の間で高まっていることに懸念を示しているようです。

    なお、モデルナはこの日、鳥インフルエンザのmRNAワクチンが、健康な成人約300人を対象とした初期の治験で、迅速かつ強力で持続的な免疫応答を示したと報告しました。

    モデルナの最高経営責任者(CEO)は声明で、「HHSによる資金援助の打ち切りで不確実性は増すものの、迅速な免疫応答と安全性が確認されたことを喜ばしく思う。ワクチン開発プログラムを推進するための代替手段を検討する」と述べました。

  • 窒息リスクも!? SNSで話題の睡眠時の「口閉じテープ」に注意

    2025-06-02

    睡眠中の口呼吸を防ぐための「口閉じテープ」がソーシャルメディアで流行しているそうです。こうした製品の効果について、カナダの研究チームが調査したところ、多くの人に明確なメリットはなく、場合によっては深刻な健康被害につながる可能性があることが分かりました。研究成果は科学誌PLOS ONEに発表されました。

    口呼吸は、いびきや閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)など、さまざまな睡眠障害と関連しています。

    チームは、睡眠中の呼吸障害を改善するために使われる「口閉じテープ」や顎を抑えて口を閉じた状態に保つ「チンストラップ」などに関する、計213人の患者を対象とした10件の既存研究を分析しました。

    このうち2件の研究では、軽度のOSA患者の一部において、口閉じテープが睡眠時無呼吸の重症度をわずかに改善する可能性が示唆されていたそうです。しかし残りの8件の研究では、口呼吸や睡眠呼吸障害、OSAの治療に有効であるとの明確な証拠は得られませんでした。

    さらに4件の研究で、鼻づまりによって口呼吸を余儀なくされる人が口閉じテープを使用した場合、深刻な窒息リスクに直面する可能性があると指摘されていたといいます。

    チームは、OSAを含む睡眠障害の治療手段として、口閉じテープの使用は支持できないと結論づけています。多くの人にとってこうした製品に明確なメリットはなく、むしろ健康被害のリスクがあるとしています。

  • 生理前の乳房の痛みや張りは、正常な排卵がある人に起きやすい

    2025-06-02

    多くの女性が月経前に、乳房に軽度の圧痛(ある部位を押したときに感じる痛み)や張りを感じる経験をしているといいます。カナダの研究チームが、こうした圧痛や張りが自然な現象であることを示す研究成果を、科学誌PLOS ONEに発表しました。

    チームは、20〜41歳の健康な女性53人に、1年間にわたり月経周期とともに日々の乳房の状態を記録してもらい、計720周期を分析しました。

    乳房の圧痛を0〜4(0:なし、1:軽度、2:中等度、3:やや強い、4:非常に強い)の5段階で評価したところ、中央値は1.4でした。乳房のサイズについては、1〜5(1:大幅に減少、2:やや減少、3:通常、4:やや増加、5:大幅に増加)の5段階で評価し、中央値は4だったといいます。

    また、基礎体温のデータから排卵の状態を確認できた694周期のうち、71%が正常な排卵、26%が黄体機能不全の疑い(排卵後から月経までの黄体期が通常の14日間より短い10日未満)、3%が無排卵でした。

    さらに、正常な排卵が確認された女性は、黄体期が短い女性や無排卵の女性に比べて、月経前に乳房の圧痛やサイズの変化をより多く経験する傾向があることが明らかになりました。

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