医師が転職する10の理由とは?転職したくなったときの対処法も解説|STEP.1

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医師が転職する10の理由とは?転職したくなったときの対処法も解説

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医師は転職回数が比較的多い職業とされています。では、転職に至る理由にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は、医師が転職する代表的な10の理由とともに、転職したくなったときの対処法や、転職理由の上手な伝え方などについて詳しく解説します。

この記事のまとめ

  • 医師が転職をする代表的な理由として、年収アップするため、出産・育児などライフスタイルの影響、キャリアアップ、人間関係のトラブル、ワークライフバランスの見直し、勤務先の閉院などが挙げられる。
  • 転職をする際にはすぐに退職をせず、現職で勤務しながら希望の条件を実現できる転職先を探す方法がおすすめ。
  • 転職理由を伝える際は、ポジティブな印象を与える表現にすること。職場への不満を口にするのは避けたほうが良い。

1.医師が転職するときの代表的な10の理由

医師は生涯を通して働き続けることのできる職業の1つです。しかし、医師は専門職として必要な知識や経験を積むために、勤務先を変更しながらキャリアパスを進めることも多いでしょう。また、ライフステージの変化に応じて、ワークライフバランス確保のために働き方を見直すケースもあります。転職理由は人によって異なりますが、医師の転職理由として代表的な10の例をまとめました。

理由1:妊娠、出産、育児の影響

妊娠や出産、育児はキャリアプランの変更を考えるきっかけになりやすい大切なイベントです。女性医師の場合、出産後は、時短勤務が可能な医療機関や、残業や当直がない施設への転職を希望するケースが考えられます。

また、男性医師においても、育児に伴い、生活環境を整えるために働き方を見直すこともあるでしょう。院内保育所がある施設や、当直に合わせてお泊り保育ができる施設なども見られるため、働きやすさを考慮して転職を考えるケースもあります。

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理由2:年収アップを目指すため

労働時間や勤務内容には不満はないけれど、年収に不満がある――これも比較的よく聞かれる転職理由です。単に、年収が少ないと感じているだけでなく、家庭の事情を考えて年収を増やすために転職したいと考えるケースも多いでしょう。例えば、子どもの受験や進学などにかかる教育費用を確保するためなど、目的を持った転職を考えることがあるかもしれません。

同じ経験年数の医師なのに、年収に差が出てしまう理由の1つに、勤務先の違いがあります。中央社会保険医療協議会による「第23回医療経済実態調査(令和3年11月)」では、医師の年収が勤務施設によって差があると報告されています。例えば、一般病院勤務の平均年収は1,506万円で、一方診療所勤務の平均年収は1,079万円でした。労働に対して収入が少ないと感じるときや、より多くの年収を得たいと考える医師は、転職を検討することになるかもしれません。

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理由3:キャリアアップ、転科したい

「専門医資格の取得」「より高度な症例を学びたい」「著名な医師の指導を受けたい」「違う診療科に行きたい」といったキャリアアップを目的に転職を希望する医師もいます。

取得を目指す資格によっては、指導医がいる医療機関に在籍する必要があり、出向が認められない場合には、転職することになるでしょう。また、一定数の症例を経験するため、設備が整った施設で治療したり、海外留学を検討したりするなどのケースも考えられます。また、現在専門とする診療科とは異なる診療科への転科を希望する場合も、サポートシステムが整った施設に移るために転職を検討する場合があるでしょう。

理由4:人間関係のトラブル

医師に限らず、勤務先での人間関係のトラブルによって、転職を考えることもあるでしょう。同僚や看護師、他職種との人間関係だけでなく、診療方針の行き違い、医局内での不和、患者さんとのすれ違い、男女トラブルなど、さまざまなケースが考えられます。異動によって解消できる場合もありますが、職場環境そのものが原因だった場合には、転職につながるのではないでしょうか。

理由5:セカンドキャリアの構築

医師は生涯を通して働くことができる職業といわれています。しかし、医療施設には定年が定められている場合もあり、その後の働き方を考えて、セカンドキャリアにつながる職場への転職を考えることもあるでしょう。例えば、外科系は体力の負担が大きいため、年齢とともに肉体的負担の少ない内科に転科するといった将来のプランを描く場合、早めの転職を考えることになります。

定年後、心身共に負担を抑えた働き方やライフスタイルを目指すだけでなく、本当にやりたいことを見つけて、大きく方針を変えた働き方を目指すこともあるでしょう。新たな働き方を見つけるセカンドキャリアに向けて、転職に至るケースもあります。

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理由6:ワークライフバランスの見直し

医師の働き方改革が進められていますが、現在も、医師の労働環境は過酷な状況にあるとされています。在籍する医師数が少ない、当直の頻度が高いなど、医師の長時間労働が常態化している職場では特に、ワークライフバランスを見直すとともに、心身の負担が軽減できる職場や、プライベートの時間が取りやすい職場への転職を検討することもあるでしょう。

【関連記事】医師が土日休みの職場に転職する方法は?職場の選び方と転職ノウハウ

理由7:医療施設以外での勤務を希望している

医師の多くは、臨床現場に従事しているものの、そのほかにも医師の経験やスキルを生かせる場所はたくさんあります。研究を専門にしたい場合や、保健所や製薬会社といった医療施設以外での勤務を希望する場合には、転職を考えるのではないでしょうか。

また、趣味を発展させて兼業したいといったケースもあり、収入と働き方のバランスを考慮して、臨床とは違う職場での勤務を求めることもあるかもしれません。

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理由8:現在の勤務先では昇進が見込めない

キャリアアップを考えているものの、役職に空きがなかったり、年功序列で自身が役職を得る機会がかなり先だと感じたりした場合、これまでの経験を生かして新たな職場での昇進を目指すこともあるでしょう。

特に、大学病院や大規模病院などのケースで見られます。講師や准教授として教授の任命を待っていたものの、外から新たに教授が採用され、役職を得るチャンスが遠のいたり、トップの代替わりでそれまでの派閥や人脈による昇進が見込めなくなったりした場合、転職に至ることがあるのではないでしょうか。

理由9:やりがいを感じられない

手術をしたいのに、どちらかというと慢性期の患者さんが多い施設でなかなかその機会を得られない。逆に、じっくり経過を追いたくても急性期の患者さんが多く、自身の思い描く経験ができないなど、医師の希望と病院の方針とが合わず、働きにくさを感じることがあるかもしれません。また、学会発表をしたいのに、研究の時間が取れないなど、自身の目標にそった行動ができない場合もあるでしょう。そうした状況が続くと、その職場での仕事にやりがいを感じられず、転職を考える医師もいます。

理由10:転居や介護などの家事都合や、勤務先の閉院など

家族の都合などで転居することになったり、家族の介護時間を確保するために転職を余儀なくされたりする場合もあります。また、経営者の高齢化などの事情により勤務先が閉院になれば、転職することになるでしょう。施設の経営者が変わり、スタッフの入れ替えによって、働きにくさを感じれば、転職を検討することになるかもしれません。近年では、感染症の流行によって感染を恐れて受診を控える患者さんも見られ、患者さんが少なくなった影響で経営難になった医療施設もあります。そうした場合にも、転職を検討することになります。

2.医師が転職したくなったときの対処法

医師は転職しやすい職業とはいえ、自身が希望する働き方ができる職場を探すのは時間がかかるものです。転職をしたくなったときは、まず、以下の点を考慮してみましょう。

2-1.現職を維持しながら希望の条件を実現できる可能性を検討する

転職に至る理由によって状況が異なりますが、まずは「現職を維持しながら希望の条件を実現できる可能性」について検討してみましょう。上司や人事担当者などに働き方や収入の希望条件などを相談したり、異動を希望したりすることで、現状の不満を解消できる可能性があります

2-2.転職先の希望条件に優先順位をつける

いろいろ考えた結果、やはり転職をしたいと思ったら、自身が求める働き方や収入などの条件を改めて明確にしてみましょう。収入をはじめ、通勤距離、労働環境、専門性などさまざまな条件から、優先したい内容を検討します。多くの希望条件があっても、すべてをかなえられる職場探しは難しいでしょう。転職後のミスマッチを防ぐためにも「どうしても譲れない条件」を決めておくのがおすすめです。

2-3.具体的な転職スケジュールを立てる

転職を希望しても、退職交渉や引継ぎに時間を要してしまう可能性があります。転職先の情報収集から新たな施設への入職までの期間を短くても3ヵ月と見積もっておきましょう。自分の条件に合った転職先を見つけるために、あらかじめ転職サイトに登録をしておき情報収集するのもおすすめです。じっくり時間をかけて転職活動をする場合は1年ほどを目安に、具体的なスケジュールを立て、計画的に行動することが大切です。

【関連記事】[医師の転職活動]いつから始めるのが正解?時期とスケジュールは?

3.転職活動時に覚えておきたい転職理由の上手の伝え方

人間関係のトラブルなどが理由で転職に至った場合、応募先となる施設に、前職場での不満を口にするのは得策ではありません。転職を成功させるために、より良い印象を与えられる「転職理由」の伝え方について考えてみましょう。

3-1.ポジティブな印象を与える表現を選ぶ

転職先に、転職理由や退職理由を本音のまま伝えてしまうとネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。そのため、転職理由をできるだけポジティブな表現に変換させて伝えるようにしましょう。

3-2.転職理由の言い換え例

例えば「前職では激務と収入が見合わない」「拘束時間が長すぎる」などの転職理由の場合、「より効率的に働きたい」「ワークライフバランスを整えたい」といった表現に言い換えます。

また、人間関係のトラブルが転職理由の場合には「チーム医療の経験を高めるために、コミュニケーションを密に取り、連携して働きたい」などと伝えるのも1つの方法です。やりがいを感じられないことが転職理由であるときは「専門性を高める」ためなど、これから前向きに働いていくための表現を検討してみましょう。

【関連記事】慰留されにくい医師の退職理由とは?言ってはいけない理由例も紹介

4.効率よく転職先を探したい人には医師専門の転職エージェントがおすすめ

医師が転職を考える理由はさまざまあります。人によっては、複数の理由が重なり、転職を決めることもあるでしょう。多忙な業務の中でも効率よく、希望の条件をかなえられる転職先を見つけたいときには、医師専門の転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

PROFILE

監修/小池 雅美(こいけ・まさみ)
医師。こいけ診療所院長。1994年、東海大学医学部卒業。日本医学放射線学会・放射線診断専門医・検診マンモグラフィ読影認定医・漢方専門医。放射線の読影を元にした望診術および漢方を中心に、栄養、食事の指導を重視した診療を行っている。女性特有の疾患や小児・児童に対する具体的な実践方法をアドバイスし、多くの医療関係者や患者さんから人気を集めている。

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