【女性医師のキャリアと転職】女医の休職・離職理由の8割以上が「妊娠・出産・育児」|医師転職ナレッジ

【女性医師のキャリアと転職】女医の休職・離職理由の8割以上が「妊娠・出産・育児」

女性のキャリアは結婚や出産・育児などのライフイベントで変化します。ライフステージの変化によるキャリアチェンジは、女性ならば誰しも気になるポイントです。ここでは、結婚・妊娠・出産・育児でキャリアチェンジをした女性医師の体験をもとに働き方や気をつけたいポイントを紹介します。

超高齢化社会を迎え、医療ニーズが高まり医師確保が課題となり、女性医師の割合も10%未満から30%を超えて推移しています。しかし、若い女性医師は研修や結婚・出産・育児などのタイミングが重なることも多く、休職や離職を防ぐためにもワークライフバランスの支援が求められています。

日本医師会の行った休職・離職の状況の調査によると、「休職期間別にみた休職の理由」として8割以上の女性医師が「出産・子育て」と答えています(グラフ参照)。では、ワークライフバランスを保ちながら、働き続けるにはどのような点に気をつけたらよいでしょうか?

女性医師の休職・離職状況―「出産・子育て」が80%以上!

1:妊娠や出産を視野に入れて働くときに気を付けたいこと

もともと私は麻酔科に所属する医師です。常勤医として働いていましたが、後々結婚も視野に入れていたので、当直やオンコールはなし、残業も極力なし、週4日という条件で入職していました。しかし徐々に症例数が増えていき、残業が発生するようになり、当直やオンコールも頼まれてしまうようになってきました。

妊娠や出産を視野に入れている場合、勤務先である現在の病院がどの程度配慮してくれるかを確認しておくことはとても重要です。もともと労働時間の負担が短い契約になっていても、のちのち変わってしまうことがあります。本当にもともと契約した条件が守られるかどうかが、働きやすいポイントになるでしょう。

労働の負担が大きくなりプライベートに支障が出るならば、転職をしてしまうべきだと感じます。事実、私は忙しくなりプライベートに支障が出てしまったため転職を決めました。なかなか希望する条件の病院が見つかりませんでしたが、人材紹介サービスの担当者から条件に合致する病院を紹介してもらえました。

結婚や妊娠、出産でプライベートを重視したいときの転職で気を付けるべきポイントはおもに2つです。1つは「条件を妥協しないこと」です。私は①週4日勤務可、②当直・オンコールはなし、③家から通いやすいことの3点を譲れない条件としました。

条件を妥協してしまうと結局働きづらい病院に入職してしまうことになりかねません。自分の中で譲れない条件を持って、絶対に妥協しないことが重要です。

2つ目は「人材紹介サービスを利用すること」です。譲れない条件が増えれば増えるほど、合致する病院は少なくなります。しかし、多数の求人情報を有する人材紹介サービスを利用することで、条件に合う病院が探しやすくなります。人材紹介サービスでは、専任のアドバイザーが多くの求人の中から、自分の希望する条件にあった病院を提案してくれるので、仕事をしながらの転職もスムーズです。また、独自のネットワークで情報収集をしているので、サイトや求人票には掲載されていない、職場環境や条件面などのリアルな病院情報を聞くことができます。そのため、「求人票と労働条件が違う!」といったトラブルを事前に回避することができます。

2:出産後の働き方

私の場合、出産後しばらくは育児休暇を使って休職していました。育児休暇の制度が整っている病院に転職できたのも大きなポイントです。子どもが生後3カ月になったタイミングで復職をしました。たまたま保育園が空いていて、預けられることになったからです。

保育園に預けていても、赤ちゃんは急な体調不良が発生することもあります。また、残業などを頼まれてしまうと迎えに行く時間に間に合わなくなってしまうこともあります。出産後の働き方が重要というよりも、出産を見越したうえで勤務先の病院を選ぶことが重要です。産休、育休などの制度がきちんと整っている、赤ちゃんがいる医師に対して残業や当直などを考慮してくれる、週3~4日程度の勤務を許可してくれる、時短勤務も可能、院内保育制度がある病院を選ぶことが重要だと感じます。

産休や育休などの制度を利用できなくなってしまいますが、週1~2日程度の定期非常勤やスポット勤務で勘が鈍らない程度に働くのも選択肢の1つでしょう。

また、家族の協力をどの程度得られるかによっても異なります。もし夫や両親の積極的な協力が得られるならば、出産後すぐにバリバリ働いても問題ないように感じます。

3:仕事と育児で疲れ切らないために重視したいこと

医師という仕事も育児もとても疲れるものです。やはり「無理をしすぎない」ということが一番重要です。仕事も頑張って、育児も主体で行うということに負担を感じない人は滅多にいないでしょう。医師は幸いにしてブランクがあっても転職がしやすい職業です。どうしても仕事と育児が両立できないときは、スパッと辞めてしまい、スポットなどのアルバイトをしつつ育児を重視してもいいでしょう。子どもが保育園などに預けられる状態になってからゆっくりと転職活動をしても、すぐに転職先は見つけられると思います。

一方で専門医の維持などで、どうしても常勤医としての勤務を継続しなければいけない場合もあると思います。そんなときは、夫や両親に協力をしてもらうようにしましょう。人間なので2つのことを同時に頑張るのはとても難しいことです。無理をしすぎないように、仕事と育児両方を頑張りすぎないことが重要です。

文:APOLLO11(麻酔科医師)

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