JA北海道厚生連 遠軽厚生病院 院長 稲葉 聡 先生 ― 【PR】医師募集 ― 北海道紋別郡遠軽町2021

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稲葉 聡 先生

JA北海道厚生連 
遠軽厚生病院 院長

医師として働く環境も暮らす環境も
遠軽町にはきっと想像以上のものがある。

今回、産婦人科と整形外科、透析医を募集する遠軽厚生病院。病院のトップに立つ稲葉聡院長は、1997年から遠軽厚生病院で勤務し、20年以上にわたって遠紋地域の医療を支えてきた。そんな稲葉院長に、現場からみた地域医療の課題、遠軽厚生病院の職場環境、必要とされる医師像などについて聞いた。

1市6町1村、約7万人が暮らす遠紋地域の医療を支え続ける

遠軽厚生病院の外観。前身となる遠軽久美愛病院は1942年の設立、1992年に現在の場所に新築移転された。遠紋地域の地域センター病院として、高度専門医療や救急医療にも力を入れている。

遠軽厚生病院が直面している地域医療の課題や、課題克服のために行っている取り組みについてお聞かせください。

地方ではかなりのスピードで高齢化が進んでいますが、その中でも遠紋地域は、全国平均をはるかに上回る高齢化率となっています。現在、遠軽厚生病院がカバーしている遠紋医療圏は、1市6町1村に約7万人が住む広範なエリア。そうした地域で暮らすご高齢の患者さんに対して、「いかにスムーズで、適切な医療を提供していくか?」は、私たちにとっての大きな課題です。当然医師のリソースが必要ですし、遠隔医療に関する新しい技術や方法を検討していく必要もあります。

へき地にある病院にとって医師不足は深刻ですが、幸いなことに当院には30名以上の常勤医が在籍しており、この規模の病院としては恵まれているほうです。とはいえ、産科婦人科や整形外科では医師の複数名体制の維持が困難になっていますし、透析や脳外科を専門とする先生も不在。足りないリソースについては、各診療科の先生に垣根を超えた連携をお願いし、各科が一体となることで、一人ひとりの患者さんを全身的に診ていく体制を整えています。

産婦人科と整形外科は、医師の複数名体制維持が困難な状況

当日に結果判定が行われる人間ドックなどを通じて、地域の健康管理活動を実施。
毎朝のカンファレンスでは全診療科の医師が顔を合わせ、前夜の急患や入院患者についての意見を交換する。

遠軽厚生病院ではいま、産婦人科と整形外科、透析を専門とするドクターを求めておられます。今回、公募に至った経緯について教えていただけますか?

社会が高齢化するにつれて心臓疾患や脳疾患の割合が増えていますが、心臓疾患についてはカテーテル治療を数多く行うなど、高いレベルの治療ができています。また、脳疾患については、専門医がいる北見赤十字病院や地域の救急隊と連携しながら、急を要する患者さんの対応にも懸命に取り組んでいる状況です。

外科に関しても、最先端の腹腔鏡手術などが実施できる体制が整っていますし、消化器系や循環器系、内科や小児科でも、専門分野別に医師が揃い、各科で標準以上の医療が提供できていると思います。

一方で、産科は全国的な医師不足のあおりをうけて、2015年に一度「常勤の先生がゼロになる」という経験をしています。当院は、地域の周産期母子センター病院として、地域の人々が安心してお子さんを生めるよう尽力してきた歴史があるので、とても大きな出来事でした。そのため、遠軽町や近隣各町の協力を得ながら、全国の医師に向けた公募活動をスタート。おかげさまで2016年からは産科を再開することができました。

現在は、兵庫から遠軽町にこられた鈴木先生と、もう1名の先生が産婦人科を診てくださっているのですが……。今年、事情があって1名の先生が病院をお辞めになることになりました。せっかく、素晴らしい先生たちにご活躍いただいていたのに、一人になってしまうと提供できる医療が限られてしまううえに、医師のQOL(生活の質)の維持も困難になります。加えて整形外科も、現在は一人の先生ががんばってくれているのですが、その体制だと外来と手術を同時に行うことは不可能。骨折などの大きな手術は、救急車でも約1時間を要する北見赤十字病院でお願いするしかなく、患者さんには大変な負担をかけています。

そうした状況を改善するためにも、産婦人科と整形外科は、なんとか複数名体制をつくりたい。また、透析についても専門医が不足しており、現在は循環器内科と外科、総合診療科の3科が協力して診ている状況です。そこにもぜひ専門の先生に入っていただきたいですね。

地域や患者さんに寄り添うことが、医師としての総合的な成長につながる

「地域の将来のためには若い人たちが安心して子どもを産み育てられる環境が大切。」と話す稲葉院長。
稲葉院長が訪問診療の際に使っているバッグ。高齢化する地域への対応も、遠軽厚生病院の重点課題だ。

稲葉院長は1997年から遠軽厚生病院にお勤めです。この地域で医療に関わることに、どのようなやりがいを感じておられますか?

遠軽厚生病院は、遠紋地域で唯一の中核病院であり、当院が機能しなくなると、この広大な地域で暮らす人々の生活が立ち行かなくなってしまいます。それを考えると、“住民の支え”ともいうべきこの病院で力を発揮できることには、大きなやりがいを感じています。

これは個人的な話になってしまうのですが、当院ではどうしても必要な患者さんに限って訪問診療を行っており、そのなかに私が10年以上診させていただいているALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんがおられます。昨年は、コロナ禍でみんなが大変な思いをしましたが、その方はそうした状況のなかで、ほとんど動かない足の指を使い、何時間もかけて私や看護師さん、病院に対してメッセージを打ってくださった。コロナが落ち着いて訪問診療が再開できた際にメッセージを見せてもらったのですが、私はそれだけで「今後も医師として精一杯がんばろう」と思えたし、嬉しくて涙が出ました。同時に、「患者さんたちにこの地域で安心して暮らしてもらうためにも、当院のような中核病院をよりよい形で維持していく必要がある」という思いも強くしました。

実は、「厚生病院で骨折などの手術ができるようにして欲しい」というお声をいただくことも多いので、町などと協力しながら、そうした地域のニーズを満たせる体制も整えていかないといけません。そして周産期医療についても、当院で安定した医療を行うことが、遠紋地域の未来にもつながります。そうした課題への対応は、やりがいというより院長としての私の使命ですね。

ALSの患者さんが、何時間もかけて書いてくれたメッセージ

科や専門を超えて助け合うことが日常となっている遠軽厚生病院の医師やスタッフたち。院内の風通しのよい雰囲気は、稲葉院長をはじめとする医師たちの人柄によるところも大きい。

遠軽厚生病院の職場環境についても教えてください。

「北海道の遠軽町」と聞くと、みなさんかなりのへき地をイメージされるかもしれませんね。でも、生活をするには便利な町ですし、病院の設備や提供する医療のレベルも都会にある大きな病院と変わりません。きていただいた先生には、医師としてスキルを落とすことなく……。いや、レベルアップしながら働いていただける環境があると自負しています。

これはレベルアップという話にも関係するのですが、当院では脳外科疾患の急患が運ばれてきた際、患者さんを北見赤十字病院に送るまでの処置や検査をすべての医師が行います。つまりここで働いていると、簡単なかぜから脳卒中まで、専門科を問わずに診ることになるので、医師としての総合力が自ずと養われます。それをプラスとみるか、マイナスとみるかは個人差があるでしょうが、プラスにとらえてくれる先生には、とてもいい職場だと思います。

また、高齢のご夫婦が二人で暮らす世帯が多いこの地域においては、病気を治すことだけが医師の仕事ではありません。たとえば、入院されている患者さんが「自宅に帰ってどのような生活をされるのか」といったことまでを想像しながら、退院後の生活や診療につなげていくのも私たちの役目。そういう意味では、患者さんの暮らしに寄り添った医療を提供することに、喜びを感じてくださる先生にきていただけると、非常にありがたいですね。

医師のQOLを重視した、働きやすい環境と暮らしやすい町

「昨年は新型コロナウイルスで当院も大変な思いをしましたが、地域のみなさんの応援が大きな支えになりました」と感謝を口にする稲葉院長。大好きな遠軽の町をやさしい笑顔で紹介してくれた。

最後に、遠軽厚生病院で働くことに興味を持たれたドクターに向けて、稲葉院長からメッセージをお願いします。

遠軽町は田舎ではあるものの、銀行や郵便局やスーパーマーケットなど、必要なものがコンパクトにまとまっていてとても暮らしやすい町です。周辺にはスキー場やゴルフ場もありますし、少し車を走らせれば海を見ることもできる。おまけに食べ物もなんでもおいしいので、個人的には都会よりもずっと暮らしやすいと感じています。子育てをするにもよい環境で、実際に私の子どもたちも遠軽町の幼稚園や小学校に通い、地域の方々に温かく見守られながら大きくなりました。

遠軽町のような場所での医療と聞くと、人手不足で常に休みなく働かなければいけないというイメージもあるかもしれません。しかし当院には、まだ足りないとはいえ30名以上の医師がおりますので、毎週の休日はもちろん、夏季休暇なども10日程度は取っていただけています。さらに、オンコールが一人の医師に集中しないように、科の垣根を超えてカバーし合うなど、医師のQOLを重視した体制づくりにも力を入れています。

付け加えるなら、学会出張や研修、専門医資格の取得などについて、費用面を含めて積極的なバックアップを行うのも当院の方針です。働く環境も暮らす環境も、きっとみなさんが想像されている以上のものがあると思いますので、ご興味がある方は「遠軽町体験」の制度を利用して、気軽に視察にいらしてください。

取材・文/西田 嘉孝
写真/江島 暢祐

PROFILE

JA北海道厚生連
遠軽厚生病院 院長
稲葉 聡 先生

1991年 旭川医科大学大学院卒業(旭川医科大学第2外科所属)
同年~1992年 旭川厚生病院外科
1993年 釧路市医師会病院外科
1995年 新札幌サンプラザ病院外科
1997年 遠軽厚生病院 外科主任医長
2002年 遠軽厚生病院 外科主任部長
2009年 遠軽厚生病院 副院長
2018年 遠軽厚生病院 院長

遠軽町に来なければできなかった、貴重な経験がたくさんある。

2017年に遠軽厚生病院に赴任し、現在は産婦人科の主任部長を務める鈴木尚子さん。兵庫県の病院で医師公募のチラシを見て、遠軽町まで視察に訪れたという鈴木さんが、赴任を決意したのは、「医師としての力を、本当に必要とされるところで使いたい」という思いからだった。
「自分のキャリアを考えたとき、都市部の大きな病院の歯車として一生を終えるのも、選択肢のひとつだと思っていました。でも遠軽町のことを知るうちに、『自分のキャパシティや能力をこの町に分配することで、自分という存在にいま以上の価値が生まれるかもしれない』という思いが芽生えてきたんです。最終的には、代わりになる人がいないなら私がやろうと考えて、遠軽厚生病院で働くことを決めました」
周産期医療はもちろん、高齢者や若い世代までの“女性ならではの悩み”に向き合った診療や、末期がんの患者さんとの関わりなど、「遠軽町にこなければできなかった貴重な経験も数多く重ねることができています」と話す鈴木さん。
産婦人科が2名体制の現在は、月に2回、土日が完全にフリーになり、夏季休暇もそれぞれ2週間ほど取得できているそう。「各科の先生たちと常に助け合うような雰囲気があり、QOLという点では都会の病院よりもいいくらいです。近くにサロマ湖などもあり、1時間も車を走らせれば、とても素敵な景色に出会える。自然に癒やされたい人には最高の環境だと思いますし、40代、50代とキャリアを重ねてきたドクターにとっても、遠軽厚生病院で働くというのはとてもいい選択肢ではないでしょうか」

JA北海道厚生連
遠軽厚生病院 産婦人科主任部長
鈴木尚子 先生

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