医師の転職理由に多い「医局を離れたい」。医局を辞めるメリットとデメリットとは|医師の現場と働き方

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医師の転職理由に多い「医局を離れたい」。
医局を辞めるメリットとデメリットとは

医局を辞めたいと考えるきっかけは、派閥や人間関係のストレス、業務内容、収入に対する不満や不安など、人によってさまざまです。この記事では、医師が医局を辞めたいと感じる主な理由と医局を辞めるメリット・デメリットについて見ていくとともに、医局を辞めると決めた場合にしておきたいことについて考えます。

<この記事のまとめ>
・医師が医局を辞めたいと感じる代表的な理由は、「人間関係」「自身のキャリアアップにつながりにくい」「給与面への不満」など。
・医局を辞めることで人間関係のストレスが軽減されるなどのメリットがある一方、教授への道が絶たれたり人脈を広げる機会が減ったりするというデメリットがある。
・医局を辞める場合は、メリット・デメリットの検討や次の勤務先の情報収集など事前準備を行ったうえで決断を。

1.医師が医局を辞めたいと考える3つの理由

医局で働いていると、派閥や人間関係が複雑に感じたり、仕事内容や収入に納得がいかなかったりすることもあるでしょう。そんなとき、理想の転職先に就職できれば、今の悩みから解放されるかもしれません。しかし、今後のキャリアプランによっては、医局に所属していた方が有利な場合もあります。今回は、医局を辞めたいと感じる主な理由とともに、医局を辞めるメリット・デメリットや、医局を辞める際の注意点についてお伝えします。まずは、医師が医局を辞めたいと考える主な理由を見ていきましょう。

1-1.人間関係の悩み

医師が医局を辞めるきっかけになりやすいのが、人間関係の悩みです。医局に所属する人の価値観はさまざまで「出世したい」「スキルや技術を研鑽したい」「理想の医療を実現したい」など、その目的は人によって異なります。価値観の近い人ほど、親しくなりやすいのは自然なことです。同じような価値観の医師同士がグループや派閥となるため、考え方の違いから競争や対立が起こることもあるでしょう。このように人間関係に疲弊して医局を辞めたいと感じる医師が多いようです。

1-2.経験したい症例や身につけたい技術が選べない

大学病院のように規模の大きい医療施設は、幅広い症例を経験しやすく、また高い技術を身につけた指導医がいたり、治療のための機器・設備が充実していたりとスキルを研鑽しやすい環境が整っています。しかし、医局に所属する医師が全員、幅広い症例を担当できたりスキルの高い指導医のもとで勤務できたりするとはかぎりません。「自身が学びたい分野を経験できない」「キャリアアップにつながりにくい」といった理由も、医師が医局を辞めたいと考えるきっかけになります。

1-3.給料や年収に不満がある

医局に所属する医師は、民間病院などの医師と比較して給料が低い傾向にあります。医局では、医師の仕事だけでなく先輩や上司の研究のサポートを行うこともあり、時間外労働が多くなるなどすると給料が労働時間に見合ってないと感じることもあるでしょう。仕事の対価として納得できる給料をもらえていないと、モチベーションを維持しづらくなります。

2.医局を辞めるメリットは?

さまざまな理由で医局を辞めたいと思っても、退職をする前にそのメリットやデメリットを理解したうえで行動に移すことが大切です。まずは、医局を辞めるメリットについて考えてみましょう。

2-1.人間関係のストレスが軽減される

医局で働いていると、身を置く派閥やグループを選んだり、それぞれに合わせた対応を求められたりすることが、ストレスの原因になりがちです。派閥やグループによって医局人事が決められ、関連病院への異動があったり、治療方針が自由に決められなかったりと、しがらみの多さに不満を感じることもあるものです。派閥やグループなど医局内の人間関係がストレスになっている場合、医局を辞めれば、人間関係の負担が減り、しがらみから解放されるというメリットがあります。新しい場所で、自分らしい働き方ができるでしょう。

2-2.現場経験を積める

臨床現場の業務に注力したい医師は、大学病院での研究や論文執筆業務などに価値を見いだせないこともあるでしょう。医局を辞めると研究業務がなくなり、その時間を患者さん一人ひとりと向き合う時間や論文を読む時間に充てることができます。研究業務がないことで仕事にも余裕ができ、さまざまな症例を経験できたり、早い段階でのキャリアアップが望めたりと、自分が希望する働き方が実現しやすくなります。

2-3.給料アップが望める

医局で給料アップを目指す場合、長く在籍することのみならず、医局内の人脈やコミュニケーションが重要になってくるケースもあります。医局に所属する全ての医師が、役職を得られるとは限りません。十分な実力があっても、政治力が弱く、役職を目指せない場合もあるでしょう。経験やスキルに対して正当な評価を得られる医療施設への転職を目指せるという点で、医局を辞めるメリットがあります。

3.医局を辞めるデメリット

メリットがある一方で、将来のキャリアプランによっては、医局を辞めることが不利に働くこともあります。ここでは、医局を辞めるデメリットについて考えてみましょう。

3-1.医局内での出世の道は断たれる

助教や講師などを経て、教授を目指したい場合、今の医局を辞めると目標達成が難しくなります。医局で出世するためには実績や資格、医局でのつながりが重視されるからです。教授や準教授を目指すなら、今後も医局に属しておく必要があるでしょう。

3-2.人脈を広げる機会が少なくなる

医局は民間病院に比べると医師の人数が多く、高度なスキルを持つ人材も集まっています。そのため、医局を辞めてしまうと、そうした人脈とのつながりが途絶えてしまいます。特に、将来開業を予定している場合、医療施設や所属する医師とのつながりが活きてくる可能性がありますので、つながりが失われてしまうことはデメリットといえるでしょう。

3-3.専門以外の知識を求められることがある

医局では、基本的に専門性を追求するように求められます。一方、医局がない医療施設では高い専門性を活用するよりも、幅広い知識を活かしてさまざまな患者さんを診るケースが多いものです。医局を辞めると専門性を高める機会が減るかもしれません。

4.医局を辞めると決断した医師が次にする行動とは

メリットとデメリットを考えたうえで、やっぱり医局を辞めると決めたなら、円満退職と理想の職場に転職するための準備を進めましょう。ここでは、具体的に準備しておきたい行動についてまとめます。

4-1.次の転職先の情報収集や書類の作成準備を進める

転職を考えたら、次の勤務先についての情報収集や履歴書などの応募書類の準備を進めましょう。ただ、医局で働きながら情報を集めるのは大変です。忙しい仕事の合間に、より効率良く転職活動を進めるには、自身に合った職場探しやスケジューリングのサポートをしてもらえると安心でしょう。そこで活用したいのが、医師専門の転職エージェントです。

登録することで、情報収集や応募、入職までしっかりサポートを受けられます。また前もって勤務先の希望条件を伝えておくことで、条件に合った求人が出た際に連絡をもらえます。理想の職場を見つけるためにも、転職エージェントを活用してみましょう。

4-2.退職の意思を、できるだけ早く上司に伝える

退職交渉は余裕をもって行うことが大切です。法律上、雇用期間に定めがない働き方を選択している従業員が退職を希望する場合、退職の14日前に意向を伝えればよい(民法第627条第1項)とされていますが、実際には14日前では遅すぎます(年俸制の場合は民法第627条第3項により「3か月前」に申し出る必要がある)。

引き継ぎ期間や、勤務先が求人を出し新たな医師が採用されるまでの期間を考慮すると、退職意向を伝えるタイミングは退職日の3ヵ月~6ヵ月前が理想です。

また、退職の申し入れをする順番も大切です。最初は必ず、直属の上司に話を通すことが重要です。いきなり、教授に伝えたり同僚に話したりするとトラブルに発展しかねません。退職交渉の順番を間違えると、人間関係が悪化し、在職中の仕事に影響が出ることも考えられます。退職の意思を伝える際には、できるだけ早く、直属の上司に伝えましょう。

5. 医局を辞めたいとしても、メリットとデメリットを考えたうえでの判断を

医局で働く医師は、派閥や人間関係、業務内容に悩みを抱えがちです。しかし一方で、経験やスキルを磨く環境が整っているといったメリットもあります。

不満があったとしても感情に任せて退職を決めるのは考えもの。医局に所属するメリットやデメリットを考えたうえで、自身のキャリアプランに見合った判断をすることが大切です。最終的に医局を辞めると決めたら、円満退職と転職成功のために事前準備を入念に進めましょう。

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