医師が加入できる年金制度は?医師が年金を増やす方法も紹介|医師の現場と働き方

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医師が加入できる年金制度は?医師が年金を増やす方法も紹介

医師には、勤務医の他に、開業医やフリーランスなど、さまざまな働き方があります。定年を迎えた後も働く方法はありますが、老後の生活を考えて年金の種類や加入方法について悩む方もいるのではないでしょうか。今回は、医師が加入できる年金制度や、医師が年金を増やす方法について解説します。

<この記事のまとめ>

  • 医師が加入できる年金には、「医師年金」「保険医年金」「全国国民年金基金」などがあり、それぞれ加入条件や支払額、受け取り時期などが異なる。
  • 勤務医が年金受け取り額を増やす場合は、厚生年金に加入したうえで任意加入の私的年金を組み合わせるといった方法がある。
  • 開業医が年金受け取り額を増やす場合は、国民年金をベースとしながら国民年金基金や医師年金に加入するなどの方法がある。リスクやメリットを考慮して自分に合ったものを選ぶことが大切。

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1.医師が加入できる年金制度

老後の生活を支える年金は、年金制度への加入年数や口数などによって受け取れる額が大きく変わります。まずは、医師が加入できる主な年金制度の種類と、それぞれの特徴を見てみましょう。

1-1.医師年金

医師が加入できる年金の一つに「医師年金」があります。公益社団法人日本医師会が運営するもので、日本医師会の会員であれば、64歳6カ月未満(申し込み時点で64歳3カ月)まで加入が可能です。

積立型の私的年金であるため、自分で積み立てた分を将来自分で受け取れることが特徴といえるでしょう。

医師年金加入のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

事務手数料は払込保険料に対して0.25%のみ。
・年金の受け取り方は4つのコースから選択できる。
(1)基本年金、任意の加算年金ともに、一生涯同じ額を受け取るコース
(2)任意の加算年金のみを5年間で全て受け取り、基本年金は一生涯受け取るコース
(3)任意の加算年金のみを10年間で全て受け取り、基本年金は一生涯受け取るコース
(4)任意の加算年金のみを15年間で全て受け取り、基本年金は一生涯受け取るコース
・任意の加算年金保険料に上限がなく、口数単位で、いつでも、いくらでも、自由に増額、減額が可能。状況に応じて希望の金額を柔軟に設定できる。

1-2.保険医年金

保険医年金は、国内生命保険会社6社と「拠出型企業年金保険」を団体契約して運営しているもので、生命保険契約者保護機構(セーフティネット)(※)の対象となっています。保険医協会・保険医会の会員であれば満74歳まで加入できます

※生命保険契約者保護機構……万が一生命保険会社が破綻した場合でも、セーフティネットによって、現在加入している保険契約が継続されます。

なお、掛け金は、月払いでは1口1万円、 通算30口(30万円)まで。一時払いは1口50万円、 加入日ごとに40口(2,000万円)までです。

保険医年金加入のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

・随時受け取り時期を設定できるため、加入時に決定しなくてもよい(満期は、満80歳となった直後の9月1日)。
加入5年後から受け取り可能。受け取り時に「一時金(一括受け取り)」と「確定年金(4種類)」から選択できる。
予定利率が最低保証されており、複利で運用される。
・手数料なしで1口単位の減口、全口解約が可能。また、月払いでは、中断や振り込み再開も調整可能。

1-3.全国国民年金基金 (日本医師・従業員支部)

全国国民年金基金は、旧日本医師・従業員国民年金基金のことで、全国国民年金基金が運営しています。加入条件は、満20歳以上60歳未満の国民年金第1号被保険者であり、主に個人立診療所の医師・従業員・家族、病院等の非常勤の医療従事者等が想定されています。つまり、開業医やフリーランスの医師向けといえます。

全国国民年金基金加入のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

・医師会の会員でなくても加入できる。加入条件は、「満60歳以上65歳未満の国民年金に任意加入されている方」「現在、国民年金基金に加入していない方」「海外に居住している国民年金任意加入の方」など。
・日本医師会年金とは異なる年金のため、加入条件を満たせば両方に加入できる。
・短期間の加入であっても掛け捨てにならない。厚生年金に加入した場合は脱退になるが、掛け金を納めた期間に応じて、年金を申し込んだときに決めた年齢から受け取れる。

このように、医師が加入できる年金制度にはさまざまあり、それぞれ加入条件などが異なります。支払額や、受け取り時期など、自分にとってメリットの大きいものを選ぶことが大切です。

2.年金の仕組み

医師が加入できる年金には、上述したようにいくつかの種類がありますが、改めて年金の仕組みを簡単に確認しておきましょう。日本の公的年金は2階建ての構造となっています。1階部分にあたるのが「国民年金(基礎年金)」で、その上に企業などで働く人や公務員が加入する「厚生年金」があります。

国民年金は「日本に居住する20歳以上60歳未満の全員に加入を義務付ける」もので、働き方に関係なく加入する必要がある基礎となる年金です。受給できる年齢は原則65歳以上ですが、60歳からの繰り上げ受給(減額)、66歳以降の繰り下げ受給(増額)も可能です。

厚生年金は「全ての法人事務所(被保険者1人以上)」「個人事業所(常時従業員を5人以上雇用している。例外あり)」に加入義務が課せられており、そこに勤務する従業員は、給料から天引きする形式で年金が支払われます。

厚生年金は、原則65歳以上で、条件を満たすときに基礎年金に上乗せする形式で給付されます。こちらも60歳からの繰り上げ受給、66歳以降の繰り下げ受給も可能です。医療機関に勤務する医師は、入職時に厚生年金加入の手続きが行われることが多く、あまり意識せずに加入しているケースが多いかもしれません。

こうした2階建ての公的年金制度の上に、国民年金基金や企業年金などの私的年金を加えることで、年金の受給額が増える仕組みです。

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3.医師が年金を増やす方法は?

さまざまな制度がある年金ですが、老後の生活に大きく関わるものであり、働いているうちからしっかり考えておく必要があります。今は十分な年収や貯蓄があったとしても、将来に備えておくという意識を持つことが大切です。では、医師が老後に受け取れる年金を増やすにはどうすればよいでしょうか。

3-1.私的年金の活用

勤務医の場合は厚生年金に加入しますが、さらに受け取る年金を増やしたい場合は、任意加入の私的年金を組み合わせる方法があります。開業医の場合は、国民年金をベースとして、国民年金基金や医師年金に加入するなど、任意加入の私的年金を上手に組み合わせながら年金を増やす方法があります。

私的年金は、それぞれ受け取り時期や期間、リスクなどが異なります。加入口数の上限や、利率などもあわせて確認した上で、自分に適したものを選ぶことが大切です。

3-2.資産形成

年金制度とは別に、資産運用による老後資金の確保を考えるのも一案です。例えば「iDeCo(個人型確定拠出年金)」は、投資信託や定期預金などの運用により、積み立てた金額を原則60歳以降に受け取れます。そのため、老齢給付金として位置付けられています。

また、最大20年間非課税での積み立て運用が可能な「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」など、税制が優遇される投資や、不動産、外貨などさまざまな運用による資産形成方法があります。公的年金の受給額減少が懸念されている中、自身の手で資金を運用する手段を検討するのもよいでしょう。

4.年金を少しでも増やしたい場合は早めに対策しよう

年金は加入した年数や、加入口数などによって、受け取れる金額が変わります。早めに加入するほどメリットが大きい場合が多いため、将来受け取る年金を少しでも増やすためには、早めの対策が大切です。自身の働き方や将来の計画に合わせて制度を利用し、将来に備えましょう。

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PROFILE

監修/小池 雅美(こいけ・まさみ)

医師。こいけ診療所院長。1994年、東海大学医学部卒業。日本医学放射線学会・放射線診断専門医・検診マンモグラフィ読影認定医・漢方専門医。放射線の読影を元にした望診術および漢方を中心に、栄養、食事の指導を重視した診療を行っている。女性特有の疾患や小児・児童に対する具体的な実践方法をアドバイスし、多くの医療関係者や患者さんから人気を集めている。

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