男性ボディビルダーは「心臓突然死」のリスクが高い

ボディビルダーには、心臓の問題で予期せず突然死に至る「心臓突然死」のリスクがあるそうです。イタリアの研究チームが医学誌European Heart Journalに研究成果を発表しました。

チームは、2005～20年に国際ボディビル・フィットネス連盟のイベントに少なくとも1回参加した男性2万286人について、死亡報告の有無を調査しました。その結果、121人が死亡しており、死亡時の平均年齢は45歳だったことが明らかになりました。そして、このうち38%が心臓突然死に分類されることが分かりました。

心臓突然死のリスクはプロのボディビルダーの間で特に高く、アマチュアと比較して5倍以上でした。

チームは、入手できた数少ない剖検報告書の分析も行っています。報告書からは、心臓の肥厚や肥大、冠動脈疾患、アナボリックステロイド（筋肉増強剤）の乱用などが確認されたといいます。

チームは、極端な筋力トレーニング、厳しい食事制限や脱水による急激な減量、パフォーマンス向上のために使われるさまざまな薬物が、ボディビルダーの心血管系に大きな負担をかける可能性があると指摘しています。