米国の市販のコメから高レベルのヒ素とカドミウム検出

子どもたちを有害な化学物質から守るための活動を行う米国の「ヘルシー・ベビーズ・ブライト・フューチャーズ（HBBF）」が、コメに関する新しい報告書を公表しました。調査したコメのサンプルから、有害なヒ素やカドミウムが検出されたそうです。

報告書によると、HBBFは全米のスーパーマーケットなどで購入した145のコメのサンプルを調査しました。その結果、全てのサンプルからヒ素が検出され、うち4分の1は米食品医薬品局（FDA）が乳幼児用ライスシリアル向けに定めた無機ヒ素の制限レベル「100 ppb（ppbは10億分の1）」を超えていました。

全体として、無機ヒ素、カドミウム、鉛、水銀といった重金属が平均63～188ppb含まれていることが判明。中には240ppbを超えるサンプルもありました。特に多く含まれていたのがヒ素で、次いでカドミウムです。また、西海岸のカリフォルニア産の白米は、南東部産の白米よりヒ素や重金属の濃度が低かったそうです。

HBBFはキヌアや大麦、クスクスを含む66の穀物サンプルについても調査を行っており、これらに含まれる有害な重金属のレベルはコメよりはるかに低かったとのことです。

なお、農林水産省によると、日本に輸入するコメについては、ヒ素や重金属、農薬などについてのモニタリング検査が実施されています。