生活サイクルが安定し、求人ニーズの高い「産業医」の働き方とは?|医師の現場と働き方

生活サイクルが安定し、求人ニーズの高い
「産業医」の働き方とは?

企業や工場を勤務先とし、従業員が健康かつ快適に仕事ができるように、専門的な立場から指導・助言を行う「産業医」。生活サイクルが安定しており、求人ニーズも高い産業医の仕事内容や業界状況、働き方を紹介しましょう。

働き方・転職動向

都内のオフィス系企業は狭き門、求人ニーズは郊外の工場が◎!

産業医の働き方は「専属」と「嘱託」に大別されます。「専属産業医」は、その名のとおり企業の専属として企業に属し、組織の一員として従業員の健康管理を行う産業医です。企業の業務時間帯で働くことになるため、オフィスワークであれば9~17時などを基本に勤務します。工場などの場合は早朝からの勤務になることもあります。
一方の「嘱託産業医」は企業と契約し職場巡視や面接などを行う産業医です。現在、産業医の多くは嘱託医であり、勤務医や開業医が従来の業務をこなしながら職務を担うことも少なくありません。
なお、産業医が必要となるのは労働者数50人以上の事業所であるため、専属の場合は東京、大阪、名古屋といった都市部での求人が多い傾向にあります。とはいえ、東京23区にあるオフィスワークの企業は、人気が高く狭き門です。郊外に立地する工場の方が、未経験でも採用されやすいケースが多くみられます。

産業医に適した診療科はとくに決まっていませんが、最近はメンタルヘルスを重視して精神科医を求める案件が増えています。また今後は、化粧品を扱う企業なら皮膚科医、アイケアに関する製品を扱う企業なら眼科医といった具合に、専門性を生かしたキャリア形成が広がっていく可能性もあります。

産業医の平均年収

専属専門医、嘱託専門医の給与は?

専属産業医

年収1500万円前後
専属産業医の年収の相場は、1500万円前後が相場。外来診療や職員の健康診断など、業務は多岐にわたりますが、その分収入に期待できます。勤務先によっては平均年収を大きく上回る年収に設定しているところもあり、統括産業医として活躍する事も可能です。

嘱託産業医

週1~2回 1回3万円前後
契約する企業の規模や業種で異なりますが、週1~2回の勤務で1回当たり3万円程度が相場。人数が多いほど収入はアップするものの、その分業務がハードになります。反面、嘱託には、自分の空き時間を利用して健康診断を実施できるなどのメリットもあります。

産業医になるには

日本医師会か産業医科大学の研修を受けて資格を取得

産業医として働くには、医師免許のほかに労働安全衛生法で定めた要件をクリアしなくてはなりません。
産業医資格を取得するにはいくつかのパターンがありますが、日本医師会、または産業医科大学の研修を修了するのが一般的な方法となっています。

日本医師会

産業医学基礎研修を50単位以上修了するか、それと同等以上の研修を修了すると、日本医師会認定産業医の称号と認定書が付与されます。
有効期間は5年間。その後は産業医学生涯研修を受けて資格を更新することになります。

産業医科大学

毎年4月から約2カ月間にわたって産業医学基本講座を開催。講座は出身大学を問わず受講可能で、修了すると認定書が付与されます。また夏期にも、6日間で集中的に産業医学を学ぶ産業医学基礎研修会集中講座を開催しており、こちらも修了すると認定書が付与されます。

なお、「産業医学のプロ」としてのキャリアを積みたければ、産業医の資格に加えて、労働衛生コンサルタントや日本産業衛生学会認定の専門医資格を取得しておくのも手です。試験をクリアするのは容易ではありませんが、安全衛生改善計画の作成など、より踏み込んだ活動を行うことができるため、企業からの高い信頼を得ることにつながります。

RECENTLY ENTRY