眼科医の年収は本当に高いのか?年収を上げる方法も解説|医師の現場と働き方

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眼科医の年収は本当に高いのか?年収を上げる方法も解説

レーシック手術やコンタクト検診などで多くの診療報酬が得られる眼科医に対して、数ある医師の診療科のなかでも年収が高いイメージをもつ方が多いのではないでしょうか。はたしてイメージ通り、眼科医の年収は高いのでしょうか。今回は、眼科医の年収事情と勤務実態について詳しく解説します。

<この記事のまとめ>
・眼科医の平均年収は全診療科と比較するとやや低いが、ワークライフバランスを確保しやすく女性医師や高年齢の医師が多い特徴がある。
・レーシック手術など特殊な治療を行うクリニックでは、高額の報酬を提示して医師を募集しているケースもある。
・コンタクトレンズの検診業務などは、非常勤勤務(アルバイト)の求人も多く医師から人気も高い。

1.眼科の年収事情

医師・歯科医師・薬剤師統計」(厚生労働省、2018年)によると、医療施設に従事する眼科医の数は1万3,228人です。全医師数が31万1,963人なので、眼科医はそのうちの4.3%を占めます。

診療科目別にみてもっとも多い内科医が6万403人(19.4%)、次いで整形外科が2万1,883人(7%)、3番目が小児科医で1万7,321(5.6%)で眼科医は7番目の多さですから、想像よりも「多い」と感じる方もいるかもしれません。

さらに医療施設に従事する女性医師の割合を診療科目別でみたときに7.6%という高い割合を占める点も特徴です(内科の14.9%についで2番目の多さ)。また現役の眼科医の平均年齢が52.1歳と、平均(49.9歳)よりも比較的高く、高齢になっても働き続けている医師が多いことがうかがえます。とくにクリニックで勤務する眼科医の場合、日当直やオンコールを要さない仕事内容がメインとなることが多いため、ワークライフバランスを確保しながら勤務をしたい医師にとって働きやすい診療科目であると考えられます。

レーシック手術など診療報酬を多く得られる診療を受け持つイメージもあり、眼科医は年収が高いイメージがありますが実際はどうなのでしょうか。

勤務医の就労実態と意識に関する調査」(労働政策研究・研修機構、2012年)によると、眼科医の平均年収は1,078.7万円となっています(本調査では耳鼻咽喉科、泌尿器科、皮膚科を合わせて集計)。調査対象となった全診療科の医師の平均年収は1,261.1万円であるため、意外かもしれませんが平均よりもかなり低い水準であると言ってよいでしょう。また、年収1,000万円以上を得ている「眼科医・耳鼻咽喉科医・泌尿器科医・皮膚科医」は59.4%にとどまり、調査対象となった全診療科の中で最も低い割合となっています。

■診療科別・医師の平均年収

順位 診療科目 平均年収(万円) (計n=2,876)
1 脳神経外科 1,480.3 (n=103)
2 産科・婦人科 1,466.3 (n=130)
3 外科 1,374.2 (n=340)
4 麻酔科 1,335.2 (n=128)
5 整形外科 1,289.9 (n=236)
6 呼吸器科・消化器科・循環器科 1,267.2 (n=304)
7 内科 1,247.4 (n=705)
8 精神科 1,230.2 (n=218)
9 小児科 1,220.5 (n=169)
10 救急科 1,215.3 (n=32)
11 その他 1,171.5 (n=103)
12 放射線科 1,103.3 (n=95)
13 眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 1,078.7 (n=313)

(独立行政法人 労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」2012年をもとに作成)

最も割合が大きい年収帯は1,000~1,500万円未満(33.2%)であり、年収2,000万円以上は4.2%にとどまります。耳鼻咽喉科や皮膚科など比較的時間外労働の少ない診療科目を含めて算出していることも影響していると考えられますが、それらの診療科の医師を含めても突出して高水準の年収を得ている医師が少ない実情がうかがえます。背景として、インターネットを経由してコンタクトレンズを購入する人が増加するなど、患者数が減少していることなどが影響しているかもしれません。

■眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科の年収階層別の分布

主たる勤務先の年収 割合(%)
300万円未満 2.6
300万円~500万円未満 8.3
500万円~700万円未満 12.5
700万円~1,000万円未満 17.3
1,000万円~1,500万円未満 33.2
1,500万円~2,000万円未満 22
2,000万円~ 4.2

(独立行政法人 労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」2012年をもとに作成)

また、同調査における「自身の給与額に対する満足度」にまつわる質問に対し、「満足」「まあ満足」と回答した「眼科医・耳鼻咽喉科医・泌尿器科医・皮膚科医」はわずか34.8%にとどまりました。これは調査対象となった全診療科の中で3番目に低い割合です。ただし、「不満」「やや不満」と回答した41.2%も、他の診療科と比べて特段高い割合ではありません。

これらの結果から、眼科医の年収はそれほど高い水準ではないものの、ワークライフバランスが確保しやすい点などから働きやすさをプラスにとらえている医師が一定数いることがうかがえます。給与と労働時間に納得度がある、バランスのとれた診療科だといえるかもしれません。

2.眼科医の働き方と給与の特徴

眼科医の平均年収は意外と高くないことがわかりました。ですが眼科医の勤務事情は勤務先の業態や雇用形態によって大きく異なり、それに連動して年収事情も人によって変わってきます。

ここでは総合病院勤務の場合、クリニック勤務医・開業医の場合に大別し、それぞれの仕事内容と勤務事情について詳しく見ていきましょう。

2-1.総合病院勤務の眼科医の場合

総合病院に勤務する眼科医は、眼科医の中でも比較的ハードな勤務になる傾向があります。手術やレーザー治療など、高度な技術を要する重篤な眼科疾患患者さんの診療に従事することもあり、幅広い症例をみながら経験・スキルを研鑽できるというメリットがあります。

手術件数が多い場合は時間外勤務が発生するためハードな勤務環境で働く医師も多く、入院施設のある医療機関では日当直やオンコールが求められることもあります。時間外勤務の長さに比例して給与も高くなり、他科の医師と同水準となることが一般的です。

2-2.クリニック勤務医・開業医の場合

眼科のクリニックは、診療内容が多岐にわたります。コンタクトレンズの検診などをメインしている施設から、レーシック手術などの特殊な治療を専門的に行っている施設まで様々です。そして勤務環境や給与水準も、診療内容によって変わる場合があります。

検診をメインで行う医療機関は時間外勤務やオンコールがないために給与水準は低くなりますが、ワークライフバランスが確保しやすいという特徴があります。一方で、レーシック手術などの特殊な治療を行う施設では医師の経験や技量によっては高い年収を得られるケースが多く、都市部では年収2,000万円以上の報酬(※)を提示して医師を募集していることもあります。

3.眼科医は非常勤勤務(アルバイト)も人気

眼科医は、非常勤勤務(アルバイト)も人気のある診療科目です。アルバイトでは主にコンタクトレンズの検診業務や外来業務で需要があり、施設や地域により差はあるものの、時給は1万円前後である場合が多く(※)、子育て中の医師にもおすすめです。

数は少ないものの、専門性の高い手術の非常勤勤務(アルバイト)を募集しているケースもありますので、非常勤勤務を検討中の眼科医の方は、希望の仕事内容の求人があるかどうかを転職エージェントに問い合わせてみてはいかがでしょうか。

4.眼科医が年収を上げるには?

ここまでご紹介したように、眼科医はワークライフバランスを確保した働き方の選択肢が多い診療科です。眼科医が年収を上げるためには、専門医資格の取得はもちろんのこと、レーシックなどの特殊な治療技術を磨いておくと有利です。好条件で転職できる可能性が高くなるのみならず、非常勤勤務(アルバイト)でも好条件の求人に応募しやすくなります。

競争率が高くなるような好条件の求人が出た際にすぐに応募ができるよう、あらかじめ転職エージェントに登録をしておくことをおすすめします。

※本稿で紹介した年収額や時給額の相場は筆者の経験にもとづく概算値であり、サイト内に掲載されている求人の報酬額を確約するものではありません。条件に合致する求人が見つからない場合は、マイナビDOCTORへお問い合わせください。

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PROFILE

執筆/成田亜希子(なりた・あきこ)

医師・ライター。2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。その後、国立保健医療科学院や結核研究所での研修を修了し、保健所勤務の経験もあり。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。

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