美容外科医の平均年収は?年収アップを目指す方法も紹介|医師の現場と働き方

美容外科医の平均年収は?年収アップを目指す方法も紹介

近年、美容外科の診療所が増加傾向にあり、美容外科医の需要も高まっています。そうしたなか、実際に働いている美容外科医の年収相場はどのくらいなのでしょうか。今後、転科や転職を考えている医師にとって、年収は今後のキャリアを考える判断材料の1つになります。今回は、キャリアパスを考えるうえでの参考として、美容外科医の年収事情や働き方などについて紹介します。

こんな方におすすめの記事です!
  • 美容外科医の年収の実態や働き方について詳しく知りたい
  • 美容外科医として求められるスキルや適性について理解したい
  • 年収を上げるための方法やキャリアアップの選択肢を検討したい

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目次

  1. 美容外科医の年収は?
  2. 美容外科医の仕事内容
  3. 美容外科医の働き方
  4. 美容外科医として活躍するために求められること
  5. 美容外科医が年収を上げるために取り組みたいこと
  6. 美容外科医として活躍し続けられるように備えよう

美容外科医の年収は?

厚生労働省が発表する「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、診療科を問わず、医師(勤務医全体)の平均年収(※)は1436万円4,700円でした。

では、美容外科医に絞り込んだ場合、いくらくらいになるのでしょうか。マイナビDOCTORに掲載されている美容外科医の求人を参考に、常勤、非常勤それぞれの年収相場を見てみましょう。

※平均年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額

参照:e-Stat「賃金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

常勤の美容外科医の年収の目安

マイナビDOCTORに掲載されている美容外科医の求人から算出した、常勤での年収目安は、「1,200万円~4,500万円」でした(2025年2月19日時点)。

金額に幅があるのは、勤務地域や業務内容、土日出勤の有無、施術内容などによって条件が異なるからです。「週5日勤務」の募集が多いものの、「週4日以下の勤務可能」「土日両日もしくはどちらか1日勤務可能な方(曜日固定)」など、常勤であってもクリニックによって勤務日数に差があります。とはいえ、条件を満たせば年収4,000万円を超えるケースもあり、上述した医師全体の平均年収を上回ることも可能です。

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非常勤の美容外科医の年収の目安

非常勤の求人には、時給制と単価制の2種類があります。

マイナビDOCTORに掲載されている非常勤の美容外科医の求人を見ると、時給制では「時給10,000円~20,000円(2025年2月19日時点)」が目安でした。基本的には日勤で、勤務時間は10時~19時 (内休憩時間:60分)が多く見られました。他の診療科目と比べて、始業も終業も遅い時間帯になる傾向があります。

日給制では、「日給120,000円~140,000円(2025年2月19日時点)」が目安です。「美容系の経験5年以上」などの応募条件が明記されているケースでは、高単価になる傾向が見られました。非常勤の場合、勤務時間帯や求められる技術、経験などによって単価に差が出ています。

美容外科医の仕事内容

美容外科医は、主に美容を目的として患者さんの顔や体に手術をはじめとする治療を行います。患者さんの求める美しさを実現するため、審美性を意識した医療サービスを提供するのが主な仕事です。

各施設や医師のスキルに応じて担当する施術範囲や内容は異なり、治療範囲もさまざまです。例えば、まぶたを二重にする手術や目を大きくするといった二重埋没法や二重切開、目頭切開。また鼻の形を整える鼻プロテーゼや 鼻尖修正、顔の輪郭を形成する顎のプロテーゼやフェイスリフトなど、部位によってもさまざまな手法で対応します。

そのほか、豊胸術や脂肪注入、脂肪吸引などの体に対する美容手術に加え、ボトックス注射や肌質改善といった美容施術を行うこともあるでしょう。骨切術など侵襲性が高い手術の場合には、術後の全身管理も行う必要があるため、外科医としてのスキルと経験が求められます。

また、外科技術だけではなくコミュニケーション力も必要です。患者さんに寄り添いながら、カウンセリングから施術後のアフターケアまでを担当し、基本的には主治医制となります。ただし、施設規模が小さいところでは、医療スタッフがカウンセリングや資格が不要な施術の一部を担うこともあります。

美容外科医の働き方

美容外科では、一般的に予約制での診療となります。夜勤や急患対応、オンコールなどがない施設が多いのが特徴です。そのため、他の診療科と比べて、ワーク・ライフバランスを重視し、プライベートの時間が確保しやすい働き方といえます。

その一方で、終業時間が遅い傾向にあり、施設によっては土日の勤務を求められる場合もあります。というのも、美容外科は緊急性が少ない審美的な悩みへの治療や施術を提供するため、仕事帰りや土日などに受診を希望する患者さんが多いからです。残業は少ない傾向にあるものの、入院患者さんの診察やアフターケアなどで時間外勤務を求められることもあるでしょう。

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美容外科医として活躍するために求められること

常勤の美容外科医は、医師全体の年収と比較すると、高額の年収を得られる可能性があります。活躍できる美容外科医になるために、求められることをまとめました。

高い専門性とスキル

美容外科医として活躍するには、患者さんに満足していただくための高い外科技術が求められます。専門医資格がなくても美容外科医を目指すことは可能ですが、より高度な知識と技術を身につけるために専門医を目指すのも良いでしょう。

美容外科は形成外科の領域であり、形成外科専門医を取得しておくと就職や転職にも有利です。さらにサブスペシャルティ領域として、形成外科専門医を中心とした一般社団法人美容外科学会(JSAPS)と、医師免許取得者なら入会できる美容外科学会(JSAS)において、それぞれ専門医を認定しています。前者の専門医資格は難易度が高いものの、形成外科としての経験と高いスキルを身につけることができるでしょう。

専門医取得を目指さず、初期臨床研修修了後すぐに美容医療の道に進む場合、他の診療科と比べて研修制度の充実度が低いことが課題視されています。実臨床で手技を修得してスキルアップする機会は少なく、美容外科のなかでもごく簡単な手技のみを担当し続けていくキャリアになりかねません。研修制度の充実した施設を選択し、多くの症例を経験しながらスキルアップを積み重ねることが大切です。

また、美容外科は全身にわたり、幅広い手法が取り入れられています。その他の外科系診療科や、全身管理についてのスキルを修得できる麻酔科などでの臨床経験があると、患者さんの幅広いニーズに対応しやすくなります。

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高いコミュニケーション力

美容外科を利用する患者さんの多くは「自分のコンプレックスを改善すること」を目的に来院されます。その悩みは個々に異なり、同じ手術内容でも仕上がりや目指す美の価値観が違うため、思いを聞き出しながら対応しなければいけません。

診療科を問わず、患者さんが納得のいく治療や療養を進めるには、コミュニケーション力が必要ですが、美容外科ではより細やかな接遇と会話のスキルが求められます。

適切な判断と提案力

特定の臓器や疾患を専門とする診療科の場合、患者さんの主訴や症状に沿った検査や治療、処方などにより、肉体や精神の回復や完解を目指す診療を行います。しかし、美容外科では、患者さんの抱える悩みやコンプレックスなどの解消を目指しており、一般的なケガなどの手術とは異なる側面があります。そうしたなかで、患者さんが希望する手術が本当に適しているのかを検討し、適切に判断しなければいけません。そのうえで、より良い手術や施術等を提案するスキルも求められます。

美容には流行があるため、美のセンスも問われます。常に美容の流行や新しい技術などについてこまめな情報収集や技術の修得が必要です。

高度な要望への対応力

美容外科での治療や処置は、その多くが自由診療で提供されています。特に美容外科手術は患者さんが負担する費用も高額になりがちです。侵襲性が高い治療ということもあり、患者さんの担当医に対する評価は、他の診療科よりも成果にシビアな傾向があります。手術前のカウンセリングからアフターケアまで、一貫して患者さんの高度な要望に対応できる能力が求められるでしょう。

美容外科医が年収を上げるために取り組みたいこと

美容外科医として活躍し、さらに年収を上げるにはどうすれば良いのでしょうか。取り組んでおきたい3つのポイントについてご紹介します。

スキルアップする

美容外科クリニックのなかには、医師の自己成長やモチベーションアップを目的に、インセンティブ制度を導入しているところがあります。ノルマなどが課されるところもありますが、収入アップを目指すのであれば、そうしたインセンティブ制の施設で働くのも良いでしょう。

ただし、成果につなげるには、最新の知識や技術を修得し、常にスキルアップを行うことが大切です。その際、土台となる知識と経験の有無で差が出ます。専門医取得をせずに美容外科に進む場合には、施設によって研修制度に差があるため、転科や入職をする前に美容外科分野に関連する診療科で十分な臨床経験を積んでおくことをおすすめします。

開業する

美容外科医として十分な経験を積んでいるのであれば、開業によって収入アップを目指す方法もあります。ただし、開業時には医療スキルだけでなく、クリニック運営に関する知識や経験、サポートを得るための人脈が欠かせません。また、SNSなどを活用して美容外科医として情報発信するなど、集患につなげるスキルも養っておく必要があります。また、美容医療で導入される医療機器は高額になるものが多いため、開業資金を十分に確保しておくと良いでしょう。

転職する

美容外科医としてキャリアを積んでいても、現在の職場で年収アップが見込めない場合は、転職するのも一つの方法です。自分のキャリアパスを明確にしたうえで、希望に合った転職先を探してみましょう。また、現在、別の診療科で働いている場合には、イチからのスタートとなります。研修制度がある施設を選ぶと安心です。

働きながら、転職先の情報や希望にマッチする求人を探すのには、時間と手間がかかります。年収アップを目指して効率的な転職活動を行いたいなら、医師専門の転職エージェントを利用するのもおすすめです。

美容外科医として活躍し続けられるように備えよう

今回は、美容外科医の年収事情について解説しました。美容外科医として活躍しながら安定した収入を得るには、しっかりとキャリアプランを立てることが大切です。十分な臨床経験と必要なスキルを修得し、患者さんの期待に応える医師を目指しましょう。自分に最適なキャリアパスに悩んだら、キャリア相談もできる医師専門のエージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

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記事の監修者

小池 雅美(こいけ・まさみ)
小池 雅美(こいけ・まさみ)

医師。こいけ診療所院長。1994年、東海大学医学部卒業。日本医学放射線学会・放射線診断専門医・検診マンモグラフィ読影認定医・漢方専門医。放射線の読影を元にした望診術および漢方を中心に、栄養、食事の指導を重視した診療を行っている。女性特有の疾患や小児・児童に対する具体的な実践方法をアドバイスし、多くの医療関係者や患者さんから人気を集めている。

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