クラシコと渡辺パイル織物が、医療現場での使用に耐えうる耐久性・防縮性・色落ち防止を実現した新素材開発に要した時間はなんと1年半以上。このたび、ついに完成の運びとなり、男女コート型白衣、男女スクラブ上下、男性用ケーシーの7アイテムが初回各100着限定で2019年8月6日（火）より、クラシコのECサイト（https://www.clasic.jp/ ）にて発売されることになりました。

医療用ユニフォームに伝統の今治タオルの技術を取り入れるという発想の原点には、「着心地の良さやファッション性だけではない、医療現場ならではの使用環境に耐えられる綿100%を実現したい」という思いがあったそうです。

実際に医療現場で使用されている白衣などのユニフォームは、病院洗濯などへの耐久性や機能性などの問題から、どうしてもポリエステルが高混率となる傾向にありました。しかし、実際に日々、長時間にわたり着用する医療従事者は、白衣の着心地や肌触りに不満を抱えており、古くから綿100%の白衣、スクラブを求める声は根強かったのです。そこでクラシコが、綿100%の心地良さを保ちつつ、医療現場で安心して使用できる生地の開発に動き出し、技術開発のパートナーとして注目したのが伝統の今治タオルでした。

今回のコラボ先である渡辺パイル織物は、綿の心地良さを追求したものづくりで定評があり、タオルのみならずアパレルウェアも手がけていることで知られています。今回、クラシコ側から持ち掛けられた課題に対して「職人」として真摯に向き合い、1年半以上の開発期間を経て、今回の製品化に至りました。

素材の柔らかさに大きく影響する原綿には、米カリフォルニア州の中心部・ベイカーズフィールド地方名産の上質綿「ヨセミテアベニュー」を使用した糸を採用。丁寧に毛羽をそぎ落とすことで、滑らかで美しい光沢と上質感を実現させ、さらに今治の上質な軟水を使用することで、柔らかい膨らみのある糸が仕上がりました。

洗濯の繰り返しで生じる「縮み」は、綿素材の大きな弱点でもあります。そこで経糸（たていと）と緯糸（よこいと）のバランスを何度も組み直し、そこに防縮加工（サンフォライズ加工）を2回施すことで、洗濯後に想定される縦の縮みを初めから入れてしまう加工を施してあります。実は1年半もの開発期間のほとんどは、このバランス追求の試行錯誤に費やされており、「病院洗濯で縮んでしまった……」という医療用ユニフォームにおける最大の難点をクリアするに至ったのです。

また綿素材における、もう一つの大きな弱点である「色落ち」についても、通常の3倍の工程を経て、糸の段階で色落ちの原因となる綿の毛羽自体を削ぎ落し、糸の1本1本をコーティングしていく「先染め」という染色工程で、糸の芯まで染め上げることで、洗濯後の色落ちのしにくさを徹底追求したそうです。
　
綿本来の自然の膨らみと通気性の良さ、そして吸水＆速乾性を備えた新商品は以下の通りです。

全7アイテムは各100着限定、ECサイトのクラシコオンラインストアと実店舗のクラシコ表参道で販売中です。数に限りがありますのでお早めに。詳しく知りたい方はこちらのページをチェックしましょう。

文：マイナビDOCTOR編集部