初期研修を通して、仕事とプライベートのどちらもメリハリよく充実させたいという思いが強くなり、次の進路として自由診療を意識するようになりました。手技にも興味がありましたが、まぶたの幅の調整が難しい二重術などの美容系にはいまひとつ自信が持てません。一方で、将来自分の頭髪がどうなるかは他人事ではなく、髪の毛の悩みを持つ方々に喜ばれる仕事をしてみたいと考えました。大手医療法人の中から、投薬治療はもとより植毛手術を行うクリニックを探して当院に出会いました。

薬の処方に経過観察のカウンセリング、植毛手術などです。男性のお客さまのほとんどは、DHT（ジヒドロテストステロン）が関与するAGA（男性型脱毛症）ですが、FPHL（女性型脱毛症）には遺伝やホルモンバランスの乱れなどさまざまな原因があり診断が困難です。また植毛手術は当然ながらすぐにできるわけではありません。入職後しばらくは研修期間として上級医、私の場合は院長先生の丁寧な指導を受けながら知識や技術を修得していきました。人によりますが、概ね半年から１年ほどで独り立ちします。手術は実技試験に合格しなければなりませんが、本人の意向により診察と処方に専念することも可能です。治療薬と手術の両方を提供するクリニックはまだ少なく、当院はその中でもトップクラスに位置しているため、自分に合った方向で活躍することができます。

もちろんお客さまに喜ばれることです。私は投薬治療と植毛手術のどちらも行いますが、特に手術を終えるとお客さまは見違えるように変わります。「手術は怖かったけど思いきってやってよかった」と、涙ぐむばかりに感激してくださいますね。自毛植毛は後頭部の髪の毛を１本ずつ引き抜き、毛根を植える穴を穿いた後に植毛というプロセスで、看護師と一緒にチームで行いますが、長い場合は９時間ほどかかります。最初の頃と比べてだいぶ習熟したものの、よりお客さまの負担にならないよう、植毛のスピードをさらに短縮すること、コンスタントに安定した植毛を行うことが今の課題です。お客さまによって頭皮の柔らかさも植える角度も異なりますので、一人ひとりの状態に合わせた手術ができるようになることが目標です。

看護師やカウンセラーなどスタッフ間のコミュニケーションも円滑で、職場の雰囲気はとても和やかです。会社が費用をすべて出す食事会も定期的に開かれ、新宿界隈の美味しいレストランで親睦を深めています。また、保険診療から来られる医師にとっては、しっかりと休みが取れることも大きな魅力でしょう。希望休はもちろん有休も好きなときに使えるので、友人と遊びに行くなどプライベートの予定も合わせやすいです。いつまでも若々しく身ぎれいにといった、アンチエイジングのニーズが高まるなか、薄毛治療も注目が高まるとともに技術もますます進化しています。初期研修上がりの私も楽しく働いていますので、自由診療に興味がある方はぜひ当院を選択肢に入れてほしいですね。