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外科医のピークの年齢は?セカンドキャリアを考えるタイミングと選択肢を解説

数ある診療科のなかでも特に激務とされる外科医。長時間の手術や緊急対応などが続くこともあり、体力や集中力が求められる仕事といえます。外科医として長く活躍し続けるためには、体調管理や将来を見据えたキャリア設計が大切です。

本記事では、外科医のピークとされる年齢やセカンドキャリアを考えるタイミング、キャリアの選択肢について、それぞれ解説します。

こんな方におすすめの記事です!

  • 外科医として何歳まで活躍できるのか知りたい
  • 外科医としてどんなセカンドキャリアがあるのか考えている

目次

外科医のピークとされる年齢は?

医師免許は、生涯活用できる資格であり、医療に携わる仕事として、基本的に定年はありません。しかし、医師として第一線で活躍しつづけるためには、一定以上の体力や集中力が求められます。

特に外科医は、手術の執刀や夜間対応、急患対応などの負担が大きく、「激務」になりやすいことから、十分な体力や気力、高い集中力が求められます。しかし、無理な働き方を続けていれば、体力を維持し続けることが難しく、年齢的なピークを感じることもあるようです。

公的な統計データはありませんが、臨床現場において、外科医のピークはおおむね35歳~45歳頃と考えられます。技術面でいえば40歳~45歳頃がピークの目安といえますが、体力的には35歳以降に少しずつ衰えを感じるかもしれません。仮に、最短24歳で大学医学部を卒業し、初期研修2年と専攻医研修を最短3年で終了すれば、その時点で29歳。外科医のピーク目安を40歳とすれば、専門医資格取得からわずか11年でピークを迎えることになります。

もちろん、これは極端な例であり、外科医といっても、働き方によって心身への負担が変わります。また、専門領域や担当する手術件数技などによっても条件が異なるでしょう。ですが、一般的に50代ともなれば体力面や健康面での不安を感じることも多くなり、激務のなかで働き続けることに不安を感じやすいものです。一方で、日頃からの健康管理や筋力維持などに取り組むことで、現役として長く活躍し続ける外科医もいます。ピークは一律に決まるものではなく、個々の生活習慣や体調管理の影響が大きいと考えられます。

年齢を経ても現役でい続けるために心がけたいこと

外科医としてピークを感じる理由として、それまでに継続してきた長時間労働や不規則な生活による影響が考えられます。現役期間を少しでも伸ばすには、さらなる体力低下を招かないように、日頃から体調管理を行ってみましょう。

年齢を経ても現役として活躍するために、普段から筋トレをしたり、休息の取り方を工夫したりすることが大切です。健康や体力を維持する習慣は、キャリアアップやセカンドキャリアの幅を広げる土台にもなります。

外科医がセカンドキャリアを考えるタイミング

外科医として長く活躍し続ける工夫は大切ですが、無理なく働き続けるために、将来を見越したセカンドキャリアを考えるのも選択肢の1つです。どのようなタイミングでセカンドキャリアを考えればよいのか、具体例を挙げてまとめました。

新しい分野に挑戦したいとき

外科医として一定の経験を積むと、これまで培った知識や技術をベースに「別の分野でも活躍してみたい」と考えることがあるでしょう。体力が整っている段階で、次のステップに進む意欲やモチベーションが高まっているときは、セカンドキャリアを考える良い機会となります。

働き方に不安を感じたとき

外科には、一般外科、整形外科、消化器外科、泌尿器外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科など、さまざまな領域があります。

例えば、重症な症例や、緊急手術なども多い傾向にある心臓血管外科、脳神経外科では、外科のなかでも特に体力的、精神的にも負担が大きい傾向があります。「長時間の手術後に疲労が残る」「集中力の維持が難しい」などと感じたときは、セカンドキャリアを検討するサインかもしれません。

一方で、一般外科や整形外科、消化器外科などでは、上述した専門領域に比べると、体力的にも第一線で活躍できる期間はやや長いと考えられます。しかし、多くの症例では、手術が治療の最終手段となりやすく、患者さんの生命を左右するような場面が続くと、自身の心身にも負担がかかります。そうした不安を感じたときには、セカンドキャリアを考えるタイミングかもしれません。

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身体機能の低下を感じ始めたとき

手術内容によっては、10時間を超える長時間で「立ちっぱなし」となり、その間、休憩時間もほとんどなく、次々と修羅場を超えるような展開になるケースもあるでしょう。そうしたなかで、集中力を保ちつづけるには、相当の体力と気力が必要です。

しかし、加齢による影響で、視力や筋力が低下し、「手許が見えない」「手技は維持できても立ちっぱなしの状態が辛い」などの不安が生じることがあります。こうした身体機能の低下を感じ始めたときは、セカンドキャリアを考えるきっかけとなります。

希望する症例を担当するチャンスがないとき

外科のなかでも、脳神経外科や心臓血管外科は、手術のために高度な医療設備が必要になりやすい診療科です。そのため、総合病院や専門の医療センター、大学病院といった規模の大きい医療機関に症例が集中します。そこに在籍する外科医の数が多い場合、自分が希望する症例を担当するチャンスも少なくなってしまいます。

年齢のピークが比較的若く、そのうえ、希望する症例をなかなか経験できないような状況であれば、早期からセカンドキャリアを考えるのも一案です。

ライフスタイルを変えたいとき

外科医は激務になりやすく、ワークライフバランスが保ちにくい働き方になることも少なくありません。結婚や妊娠・出産、育児や介護など、ライフステージの変化により、働き方を見直す必要が出てくることもあるでしょう。

そうした将来を見据えて、事前にセカンドキャリアを検討しておくのもよいでしょう。医師は生涯できる仕事だからこそ、長い目でみて、自身が納得できる働き方を早期の段階で考えることが大切です。

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外科医におけるセカンドキャリアの選択肢

外科医がセカンドキャリアを考えるにあたり、どのような選択肢があるのでしょうか。例をあげて紹介します。

専門分野と同系統の内科へ転科する

消化器外科であれば消化器内科、心臓血管外科であれば循環器内科など、自身の専門領域と同系統の内科であれば、求められる知識やスキルに共通点が多く、転科先でも即戦力としての活躍が期待できます。

ただし、医療機関の規模によっては、「〇〇内科」のような細かな専門領域を設けず、一般内科として広く診療にあたるようなケースもあります。あるいは、「専門外来は週1コマ」のように、外来日数が少ない医療機関もみられます。転職先によっては、働く時間や収入が大きく減ってしまう可能性があるため、事前の情報収集をしたうえで検討しましょう。

一般内科へ転科する

外科からの主な転科先として、一般内科があげられます。求人数も豊富で、年齢制限も比較的条件が緩く、手術対応もほとんどありません。基本的には、外来や入院患者さんの診察が中心で、体力的な負担が軽減されるため、より長期を見据えたキャリア形成につながります。

場合によっては、軽微な外科的処置を行うこともあり、外科医として培った経験や技術を活かせます。さらに、全身管理の経験がある外科医は、内科でも広く活躍できるでしょう。外来で手術適応となる患者さんがいれば、元の職場や外科仲間と連携して、スムーズに治療を進められるといった強みもあります。

ただし、一般内科への転科となれば、学び直しも必要です。専門医資格を取得する場合には、基本領域から研修を受けることになるため、転科を検討するのであれば早めの判断が求められます。

リハビリテーション科へ転科する

リハビリテーション科、回復期リハビリテーション病棟では、脳血管疾患や大腿骨の骨折などで手術を受けた患者さんに対して、在宅へ復帰するまでの支援やリハビリを行います。

対象となる疾患は、脳神経外科医、整形外科医など、専門領域と共通する領域です。これまでの経験や専門的な知識を活かした支援ができることでしょう。

緩和ケア病棟で勤務する

緩和ケアは、「がん」と診断された患者さんやその家族に対して、心身の苦痛を可能な限り和らげ、日々の生活をよりよいものにする領域です。これまで、がん患者さんの治療や手術などに携わった経験がある場合には、緩和ケアの必要性を強く感じたこともあるかもしれません。全身管理が必要ながん治療では、外科医としての経験は大きく役立つため、緩和ケアチームの一員になるというセカンドキャリアも考えられます。

ただし、緩和ケア病棟や専門外来を有している医療機関は、全国的にも少なく、求人数も限られます。また、薬物治療や疼痛コントロールという面では、麻酔科医、内科医の需要も高いため、緩和ケアへのセカンドキャリアを選択する場合には、日頃から情報収集をしておくことが大切です。

高齢者施設で勤務する

施設入所中の利用者の健康管理や、栄養管理、急変時の対応などが、高齢者施設における医師の主な業務です。家族対応や、専門職への指示・管理なども求められるため、外来とは大きく異なる働き方になります。手術はなく、基本的にオンコール待機もないため、心身への負担が軽減されます。

介護老人保健施設(老健)では、常勤医師1名以上の配置が義務づけられており、医師のニーズは高いです。求人によっては、施設長として施設運営・経営などに関わることも可能であり、ワークライフバランスを考えた働き方を望む人に向いている職場です。

地域密着型のクリニックを開業する

自身で開業し、経営者となれば、勤務時間や定休日などを自由に設定できます。対応する手術の範囲も設定できるため、地域の総合病院と連携して治療を進めながら、負担の少ない働き方が選択できます。

ただし、安定した経営を続けるには、経営者としてのスキルや考え方が必要です。また、簡易な設備であっても、手術室を準備するとなると、開業時にはある程度の初期費用が求められます。開業を視野に入れるなら、経営に必要な知識や資金計画を、できるだけ早い段階から準備しておきましょう。

その他の選択肢

臨床現場を離れて、異なる業種で働くというセカンドキャリアもあります。例えば、民間企業に所属する専任産業医や、保険会社で保険の査定を行う社医、製薬会社で働くメディカルドクター、研究機関に勤務する研究開発職など、さまざまな選択肢があります。

そのほか、公衆衛生医は、各自治体の役所・保健所などへ勤務する公務員としての働き方もあります。多くの場合、夜間対応やオンコール待機、当直などはなく、原則、カレンダー通りの勤務です。他業種への転職では、その後のギャップを軽減できるように、「自身がどのようなセカンドキャリアを築いていきたいか」をしっかりと考えてから行動に移すことが大切です。

自身のピークと向き合いながら、セカンドキャリアを検討してみよう

外科医は、他の診療科に比べても体力的・精神的に負担が大きい仕事です。医師としてのピーク年齢は30代後半~40代半ばが目安とされるため、セカンドキャリアについて早めに考えてみましょう。

そのうえで、第一線で少しでも長く活躍し続けたいのであれば、日頃から体調管理を心がけて、体力や集中力を維持する工夫が必要です。現役のうちに体調を整える習慣を身につけることは、将来のキャリア変更に備えるうえでも有益です。

自身がこれからどのようなキャリアを歩みたいのかを考えながら、少しずつ次のステップへの準備を始めてみましょう。

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記事の監修者

小池 雅美(こいけ・まさみ)

小池 雅美(こいけ・まさみ)

医師。こいけ診療所院長。1994年、東海大学医学部卒業。日本医学放射線学会・放射線診断専門医・検診マンモグラフィ読影認定医・漢方専門医。放射線の読影を元にした望診術および漢方を中心に、栄養、食事の指導を重視した診療を行っている。女性特有の疾患や小児・児童に対する具体的な実践方法をアドバイスし、多くの医療関係者や患者さんから人気を集めている。

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