マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
国立がん研究センターが、1月より小児・AYA世代のがん患者さんを対象に適応外薬や未承認薬を投与する臨床研究の開始を発表。患者申出療養制度を利用したものです。予期せぬ副作用にも対応できるよう、医師主導臨床研究として実施。小児・AYA世代のがん患者さんのドラッグアクセスの改善を目指します。使用する医薬品は製薬企業から無償で提供されます。
国立がん研究センターは、患者申出療養制度を利用し、小児・AYA世代のがん患者を対象に適応外薬や未承認薬を投与する臨床研究を1月から始めたと発表した。予期せぬ副作用にも対応できるよう、医師主導臨床研究として実施。小児・AYA世代のがん患者のドラッグアクセスの改善を目指す。
今回活用する患者申出療養制度とは、適応外薬や未承認薬を患者から医療機関に申し出た場合、その使用を国が承認すれば、原則全額自己負担となる検査や入院料などを保険給付の対象にするというもの。この制度を利用しながら、国内で他のがんに承認されていているが保険適応外の薬や、海外ですでに小児がんなどに承認されているが国内未承認の薬を小児・AYA世代のがん患者に投与する。
使用する医薬品は製薬企業が無償で提供する。開始時点はノバルティスファーマと中外製薬から5医薬品が提供されるが、今後多くの企業からの協力を求めていく考えだ。国がんは「研究の中で収集する各医薬品の国内小児における治療効果や副作用のデータが今後の患者のために役立ち、さらには将来的に保険適用を検討する際の参考となることを期待している」としている。
出典: 医療介護CBニュース