マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
国立感染症研究所が10月31日に公表した速報によりますと、プール熱(咽頭結膜熱)の10月16~22日(第42週)の患者報告数が、過去10年で最多を記録した第40週(10月2~8日)を上回ったことが判明しました。全国的に流行が続いており、沖縄、福岡、奈良、佐賀、大阪、京都、三重の7府県で警報レベルとなっています。

のどの炎症や結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱(プール熱)の第42週(16-22日)の患者報告数が、過去10年で最多を記録した第40週(2-8日)を上回ったことが、国立感染症研究所が31日に公表した速報で分かった。全国的に流行が続いており、7府県で警報レベルとなっている。【新井哉】
第42週の全国の定点医療機関当たりの患者報告数(小児科定点医療機関約3,000カ所)は、前週比23.4%増の2.16人で、41都道府県で前週を上回っている。
都道府県別で見ると、沖縄(6.9人)、福岡(6.33人)、奈良(5.47人)、佐賀(4.0人)、大阪(3.58人)、京都(3.18人)、三重(3.07人)で警報基準(3.0人)を超えている。
咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる急性ウイルス性感染症で、のどの炎症や発熱、結膜炎の症状が出る。プールでの感染も多いことから「プール熱」とも呼ばれ、主に夏場に流行する。感染経路は主に接触感染や飛沫感染だが、タオルやドアの取っ手、エレベーターのボタンなど患者が触れたものを介してうつり、保育園、幼稚園、小学校などでの小児の集団発生も少なくない。
出典: 医療介護CBニュース