次期診療報酬改定に向けた実調の議論がスタート ~ 中医協調査実施小委|業界ニュース

次期診療報酬改定に向けた実調の議論がスタート
~ 中医協調査実施小委

 マイナビDOCTOR 編集部からのコメント

2026年度診療報酬改定の基礎資料となる医療経済実態調査について、11月6日、中央社会保険医療協議会調査実施小委員会が議論に着手しました。この中で厚労省は物価高騰の影響を把握するための調査項目の追加や、2024年度改定で新設された「ベースアップ評価料」の効果検証などを論点として検討を進めることを提案し、了承されています。

中央社会保険医療協議会調査実施小委員会は11月6日、2026年度診療報酬改定の基礎資料となる医療経済実態調査についての議論に着手した。この中で厚生労働省は物価高騰の影響を把握するための調査項目の追加や、24年度改定で新設された「ベースアップ評価料」の効果検証などを論点として検討を進めることを提案し、了承された。

調査項目に関する検討事項には、(1)新型コロナウイルス感染症関連の項目について、(2)物価高騰に関する項目について、(3)賃上げに関する項目について、(4)薬局の機能に応じた経営状況の把握について、(5)調査項目の簡素化について―の5項目を挙げた。

(1)では、今回の調査時期にも新型コロナが流行した地域があることや補助金等が残っている期間が含まれることから、引き続きコロナ関連施策の影響を把握することを提案。(2)では前回調査時に追加した給食委託費、人材委託費・紹介手数料、光熱費のほかに委託費や経費に関する調査項目として追加すべきものがないか、検討することを求めた。その際、食費に関する支出については、24年度改定における入院時の食費の基準額引き上げ前後の状況を把握するため、必要に応じてNDB(匿名医療保険等関連情報データベース)等から算定回数のデータを取得し、集計することも併せて提案した。

(3)では、24年度改定で医療関係職種の賃上げのために新設された「ベースアップ評価料」の効果を検証する方策についての検討を要請。(4)では同一敷地内薬局の調剤基本料の評価が厳格化されたことを踏まえ、同一敷地内薬局の詳細な実態を把握することを提案した。(5)では調査項目の内訳について、相対的に必要性の低い調査項目を整理する方向で簡素化を進める案を示した。

このほか有効回答率の向上策では、回答施設に対するフィードバック内容の見直しや、電子調査票の利用促進などについての検討を求めた。

出典:Web医事新報

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