マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020年6月からウイルスのタンパク質一部をコードする環状DNAを接種するDNAワクチンの開発に着手していたバイオ製薬企業アンジェスが11月5日、阪大と共同で研究開発を進めてきた新型コロナ向けDNAワクチンについて、一連の臨床試験で「期待する効果が得られなかった」ことを明らかにしました。いずれの試験でも、安全性は確認され細胞性免疫の上昇もある程度確認できたものの、液性免疫で期待する効果が得られなかったといいます。同社は今後、高用量製剤の開発に注力する方針です。
バイオ製薬企業アンジェスは11月5日、阪大と共同で研究開発を進めてきた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチンについて、一連の臨床試験で「期待する効果が得られなかった」ことを明らかにした。今後は高用量製剤の開発に注力する方針だ。
アンジェスは、国内でのCOVID-19拡大を受け、ウイルスのタンパク質の一部をコードする環状DNA(プラスミド)を接種するDNAワクチンの開発にいち早く着手。
2020年6月から第1/2相臨床試験、同年12月から目標症例数を500例に拡大して第2/3相臨床試験も開始したが、いずれの試験でも、安全性は確認され細胞性免疫の上昇もある程度確認できたものの、液性免疫で期待する効果が得られなかったという。
■高用量製剤の開発に注力
アンジェスは、今年8月から関西・関東エリア6施設で進めている高用量製剤を用いた第1/2相臨床試験に注力する意向。同試験では、健康成人400例を目標症例数として合計接種量2mgから16mgまで5つのグループに分け、安全性と免疫原性の評価を行うとしている。
出典:Web医事新報