2022年度改定に向けた実調で単月調査の実施を提案~調査実施小委で厚労省|業界ニュース

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2022年度改定に向けた実調で単月調査の実施を提案~調査実施小委で厚労省

マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
2022年度の診療報酬改定に向けた医療経済実態調査の検討が開始されました。通常であれは、診療報酬改定を挟んだ2事業年度、つまり2019年度と2020年度の損益状況の変化を分析することになりますが、2020年度は新型コロナの影響が大きいことから両年度の単純比較だけで2020年度診療報酬改定の影響を把握するのは困難と考えられます。そこで厚労省は、比較的新型コロナの影響が小さな月を選んで単月調査を行うことを提案しましたが、回答に伴う事務負担の増加を懸念した診療側が慎重姿勢を示しています。

中央社会保険医療協議会調査実施小委員会は1月13日、2022年度の診療報酬改定に向けた医療経済実態調査の検討を開始した。実調では通常、診療報酬改定を挟んだ2事業年度の損益状況を把握する。しかし、新型コロナウイルスの影響がある中、それだけでは20年度改定の影響の見極めが難しいと考えられることから、厚生労働省は新型コロナの影響が少ない月を対象とした単月調査の追加実施を提案したが、診療側が難色を示した。

この日は、厚労省が示した論点に沿って、①新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた調査項目の見直し、②有効回答率向上に向けた対応―について議論した。①では、新型コロナ関連の補助金による収益について、従来の補助金・負担金と分けて把握できるよう、病院は「その他の収益」、診療所は「その他の医業収益」の内訳として、それぞれ該当項目を追加することを提案。また、新型コロナ対応従事者慰労金の扱いにも言及。施設によって損益上の処理の仕方に差があることから、実調では補助金とそれに基づく支出のいずれも損益に計上しない扱いで統一する考えを示した。

一方、今回の実調は19年度と20年度の損益状況の変化を分析することになるが、このうち20年度は新型コロナの影響が大きく、両年度の単純比較だけで、20年度診療報酬改定の影響を把握するのは困難。このため厚労省は、新型コロナの影響を可能な限り除いた分析が行えるよう、21年6月までの間の比較的新型コロナの影響が小さな月を選んで、単月調査を行うことも提案した。例えば、21年6月が調査月となった場合は、19年6月(改定前の状況)、20年6月(改定後の新型コロナの影響を受けている時期)、21年6月(改定後の新型コロナの影響が比較的小さいと期待される時期)の3カ年のデータを比較・分析する。調査月は今後の感染動向を踏まえて決めるが、6月までに新型コロナが収束しない場合は、単月調査の見送りも検討する。

②の有効回答率の向上では、調査協力の見返りとして自院の経営状況についてのフィードバックが受けられるメリットを広く周知するため、調査協力依頼文書と一緒にフィードバックの見本を送付することなどを提案した。

■医療機関の事務負担増や回答率の低下を懸念―診療側
議論で、支払側は単月調査の実施に賛成したが、診療側は回答に伴う事務負担の増加への懸念などから慎重姿勢を示した。今村聡委員(日本医師会副会長)は、「従来の実調に加えて単月調査をすることで現場の負担が非常に増える。回答率がさらに悪くなるのではないか」と危惧。池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)は、「新型コロナの影響は地域差も大きく、感染患者を受け入れている病院と、そうでない病院の差もある。それを(単月調査の結果から)どう読み込むのか。相当の回答数がないと分析は難しく、医療機関にとってかなりの負担になり、結果の解釈も難しいのではないか」と指摘した。

出典: Web医事新報

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