マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の無症状者の検査について、7月17日より唾液を用いたPCR検査・LAMP検査・抗原定量検査も活用できることとなりました。ただし、抗原検査のうち簡易キット(エスプライン SARS-CoV-2)による検査についてはこれまで通り唾液検体を用いることはできません。COVID-19の検査の取り扱いについて、下記の表にまとめられていますのであらためて確認しましょう。
厚生労働省は7月17日、無症状者(空港検疫の対象者や濃厚接触者)に対する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査について、同日より唾液を用いたPCR検査・LAMP検査・抗原定量検査も活用できることにしたと発表した。抗原検査のうち簡易キット(エスプライン SARS-CoV-2)による検査については、これまで通り唾液検体を用いることはできないとしている。
今回の取り扱い変更は、都内の無症状者を対象に、鼻咽頭ぬぐい液を用いたPCR検査と唾液を用いたPCR検査等を比較した調査結果を踏まえたもの。
調査結果は①鼻咽頭PCRと唾液PCRの一致率90.1%(陽性者一致率91.9%、陰性者一致率88.9%)、②鼻咽頭PCRと唾液LAMPの一致率90.1%(陽性者一致率86.5%、陰性者一致率92.6%)、③鼻咽頭PCRと唾液抗原定量検査の一致率90.1%(陽性者一致率75.7%、陰性者一致率100%)―で、いずれも高い一致率が確認されたことから、同省は、無症状者に対し唾液PCR検査、唾液LAMP検査、唾液抗原定量検査の活用を可能にすることを7月15日の厚生科学審議会感染症部会に提案。了承を得た。
現段階のCOVID-19検査の取り扱いは表の通り。簡易キットによる抗原検査に唾液検体を用いることについては、検査メーカーで大学との共同研究が進められている。
出典:Web医事新報