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「小規模診療所は地域医療を支えることが年々難しくなっている」 ~ 2026年度診療報酬改定公聴会

 マイナビDOCTOR 編集部からのコメント

1月21日に中央社会保険医療協議会が、2026年度診療報酬改定に関する公聴会を開催。北陸地方に居住、または職場がある保険者や医療関係者、患者など10人が意見を発表しました。保険者や事業主は、次期改定の最重要課題である「物価上昇・賃上げ対応」について、保険料や自己負担の増加に直結することから適正化の取り組みなしには被保険者の理解が得られないと指摘しています。

中央社会保険医療協議会は1月21日、2026年度診療報酬改定に関する公聴会を開催した。石川県を中心とする北陸地方に居住または職場がある保険者や医療関係者、患者など10人が意見を発表した。保険者や事業主は、次期改定の最重要課題である物価上昇・賃上げ対応について、保険料や自己負担の増加に直結することから適正化の取り組みなしには被保険者の理解が得られないと指摘。診療所関係者は、小規模診療所では24時間体制や医療DXに対応するためのコスト捻出や人材確保が困難な現状を訴え、一定の配慮を求めた。

物価上昇や賃上げに改定財源の多くを充当する次期改定について西村聡氏(澁谷工業健康保険組合常務理事)は、「費用を負担する保険者や事業者にとって納得のできる対応をお願いしたい」と要請。特に物価上昇対応については、医療機関機能による経営状況の差異を反映させたメリハリのある措置を求めた。松下有宏氏(金沢市市民局保険年金課課長)も、国保財政の窮状を説明した上で、「被保険者の理解・納得を得るためには医療費適正化に向けた一層の取り組みが不可欠だ」と述べた。

医療関係者では長尾信氏(医療法人社団長尾医院理事長)が、在宅で療養する高齢患者を支えていくには24時間対応の在宅医療提供体制の確保や医療DXの推進が不可欠ではあるものの、「小規模診療所は人手にも資金にも限りがあり、地域医療を支えること自体が年々難しくなっている」と厳しい現状を説明。「今後の改定においては慢性期疾患管理や在宅医療、医療介護連携、24時間対応といった取り組みを現場の実情に即して強化していただきたい」と小規模診療所などへの一定の配慮を求めた。

阪上学氏(金沢医療センター院長)は能登半島地震での経験から、地域全体でサージキャパシティ(大規模災害時等に平時の許容量を超えて被災者や患者を受け入れられる能力)を確保する重要性を強調。新たな地域医療構想に基づく急性期機能集約化の必要性は認めつつも、大規模災害や新興感染症の発生等への備えとして「急性期医療機関が病床に少しゆとりがあっても経営的に成り立つような制度設計が望ましいのではないか」と提言した。

出典:Web医事新報

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