長野県の医師求人情報

長野県の医師不足解消に向けた取り組み

厚生労働省は2018年の「医療施設に従事する人口10万対医師数」の全国平均が246.7人であると発表しています。同調査で、長野県の医療施設に従事する人口10万対医師数は、233.1人となっています。

2016年に実施された前回調査では、長野県の医療施設に従事する人口10万対医師数は、226.2人でした。前回調査よりも、10万対医師数は増加しているものの、全国平均に満たない状況が続いています。

長野県内の木曽、上小、北信を中心とするの二次医療圏でとくに不足するなど、地域によって医師数の偏りが生じており、医師不足の解消が重要な課題です。この問題を解消するために長野県では、医師就労支援や学生、医学生のサポートが行われています。詳細については「長野県の医師支援制度」で解説します。

【参考】医師・歯科医師・薬剤師統計の概況（2018年）｜厚生労働省／人口10万対医療施設従事医師・歯科医師数及び薬局・医療施設従事薬剤師数の年次推移、従業地による都道府県―指定都市・特別区・中核市別（統計表16）｜厚生労働省／医師偏在指標等に係る患者流出入の調整について｜長野県

長野県の医師の働き方改革

医療法第三十条の十九で、医療機関の管理者は医療従事者の勤務環境を改善する取り組みをするべきだとしています。厚生労働省医政局の調査(令和元年6月公表)によると、週の勤務時間が50～60時間という病院勤務医の割合が最も多く、23.6％でした。また週に70時間以上勤務する医師も20%以上いることが明らかになっています。

長野県では「長野県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療経営や医療労務管理などをはじめとする医療従事者向けの相談窓口を設け、勤務環境の改善をサポートしています。

【参考】医師の働き方について｜医療政策研修会 資料（厚生労働省）

長野県の魅力・名所・生活環境

長野県の人口は、2021年1月1日時点で、203万1,795人です。男性の平均寿命は全国2位、女性の平均寿命は全国でも1位と（厚生労働省「平成27年都道府県別生命表」）、男女ともに長寿の県です。北西には飛騨山脈があり、南東には赤石山脈がそびえており、一級河川が多く流れているなど、長野県は自然が豊かです。

長野県の面積は南北に広く、同じ県内でも地域ごとに気候が異なります。降水量や降雪量にも地域差があり、北信、中信、南信の一部地域では真冬に大雪が降ることもあります。夏は猛暑日が観測される日もあるものの、朝晩は涼しく過ごしやすいという特徴もあります。また、隣接県が新潟県、富山県、山梨県、岐阜県、愛知県、静岡県、埼玉県、群馬県の8県と多いことでも知られています。

【参考】毎月人口移動調査｜長野県／平成27年都道府県別生命表の概況｜厚生労働省

長野県の医師支援制度

ここでは、長野県で実施されている2つの代表的な医師支援制度について解説します。

長野県ドクターバンク

長野県ドクターバンクは、県内で就業をしたい医師と、医師を採用したい医療機関を長野県が仲介する仕組みです。費用は無料で、同サービスが開始された2007年～2020年4月までの期間に128名の就業を成立させた実績があります。

ドクターバンクを利用して就業先の紹介をしてもらうためには、求職登録票と履歴書の提出が必要です。一方医師を募集する医療機関は、「医師・看護人材確保対策課」へ求人登録票を提出する必要があります。

医師研修資金貸与

長野県では、医師確保対策の一環として「医学生修学資金」「臨床研修医研修資金」「産科研修医研修資金」等の貸与を行っています。将来県内の医療機関で勤務する意欲のある医学生や研修医が対象に、修学資金や研修資金を貸与するという内容です。また県外から転任する産科医等に研究資金を貸与するという「医師研究資金」の制度もあります。

2020年度の「産科研修医研修資金」の募集要項によると、臨床研修中に産科研修を3ヵ月以上行う臨床研修医の場合は最長2年間で総額480万円、産科の専門研修プログラムを受講する専門研修医の場合は最長3年間で総額720万円の貸与がされると明記されています。

【参考】長野県ドクターバンク（医師無料職業紹介）｜長野県／医師・看護人材確保対策課紹介｜長野県／令和3年（2021年）度「長野県産科研修医研修資金」貸与者募集のお知らせ｜長野県

長野県の医師の年収相場

厚生労働省が2019年に実施した「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、長野県の医師の年収相場は、男女計の平均が1,519.5万円で、全国平均の1,169.2万円を下回っていることがわかります。男女計の平均年齢は42.8歳です。年収相場は、「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月＋「年間賞与その他特別給与額」の合計によって算出したものです。

年収相場はあくまでも目安であるため、勤務する病院や担当する診療科目などによって金額は異なります。より高い年収を得たいと考えており、転職を希望している方は、転職エージェントを活用しながら情報収集することをおすすめします。

【参考】令和元年賃金構造基本統計調査｜厚生労働省