【診療科目別】データで見る労働時間と休暇|医師の現場と働き方

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【診療科目別】データで見る労働時間と休暇

ハードワークで知られる医師の世界では、おしなべて長い労働時間と短い休暇というバランスが常態化しています。とはいえ、診療科によって濃淡はあるわけで、それぞれの実態を把握することがキャリア選択の一助となるはずです。

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1.一週間当たりの労働時間

全国の病院(20床以上)に勤務する24歳以上の医師を対象とした「勤務医の就労実態と意識に関する調査」(労働政策研究・研修機構、2012年)によると、主たる勤務先での1週間当たりの実際の労働時間(時間外労働時間を含み、休憩時間は除く)は、平均で46.6時間となっています。

1週間当たりの労働時間の平均値を診療科別に見ると、「救急科」54.0時間で最も長く、次いで「脳神経外科」(53.3時間)、「外科」(52.5時間)、「小児科」(52.0時間)となっています。

1週間当たりの労働時間が「60時間以上」の割合では、「外科」が43.1%で最も高く、次いで「救急科」(41.7%)、「脳神経外科」(40.2%)、「小児科」(39.5%)となっています。

【週の平均労働時間の長さ科目別ランキング】(n=3457)

1位 救急科 54.0時間
2位 脳神経外科 54.0時間
3位 外科 52.5時間

【週の労働が60時間以上の割合科目別ランキング】(n=3457)

1位 外科 43.1%
2位 救急科 41.7%
3位 脳神経外科 40.2%

性別・年齢別に見ると、男性および若い人ほど「60時間以上」の割合が高くなります。勤務先の経営形態別に見ると、「60時間以上」の割合は「急性期病院で救急指定病院」で最も高く、「急性期病院」が続きます。主治医制・交代制の別に見ると、1週間当たりの平均労働時間は、「主治医制」で47.2時間、「交代制」で43.0時間であり、「交代制」のほうが短くなっています。

そのほか、「60時間以上」の割合が高くなるファクターには以下のようなものがあります。
・日直・宿直の回数が多い。
・オンコールの回数が多い。
・職場に医師が不足していると感じている。
・過去3年間で受け持ち患者数が増えている。
・患者・家族に対する治療の説明時間が増えている。
・クレーム件数が増えている。
・訴訟リスクを感じている。

2.年次有給休暇の取得日数

主たる勤務先での昨年1年間に実際に取得した年次有給休暇(有休)の日数を全診療科について見ると、「4~6日」が25.8%で最も割合が高く、次いで「1~3日」(24.9%)、「0日」(22.3%)となっています。「3日以下」「7日以上」の2分類で見ると、前者が47.2%、後者が27.0%であり、付与された有休日数をほとんど活用できていない現状が浮かび上がります。

診療科別に「3 日以下」の割合を見ると、「脳神経外科」が55.2%で最も割合が高く、次いで「呼吸器科・消化器科・循環器科」(52.8%)、「救急科」(50.0%)となっています。

【有給休暇日数ランキング】(n=3457)

1位 4~6日 25.8%
2位 1~3日 24.9%
3位 0日 22.3%

年次有給休暇取得日数(単位=%)

別の切り口から見ると、週当たり労働時間が20時間以上になると、労働時間が長くなるほど「3日以下」の割合が高くなる一方で、「7日以上」の割合が低くなります。また、月当たりの日直・宿直回数やオンコールの回数が多くなるほど、「3日以下」の割合が高くなります。勤務に余裕がなければ有休取得は難しいわけで、これらの傾向は容易に理解できる結果だといえるでしょう。

3.疲労感、睡眠不足感、健康不安を感じている割合

自身の「疲労感」「睡眠不足感」「健康不安」について5段階(「非常に感じる」~「ほとんど感じない」)で尋ねたところ、「疲労感を非常に感じる or まあ感じる」割合は60.3%、「睡眠不足感を非常に感じる or まあ感じる」割合は45.5%、「健康不安を非常に感じる or まあ感じる」割合は49.2%となっています。

診療科別に見ると、「疲労感を非常に感じる or まあ感じる」は「救急科」(72.3%)、「外科」(66.3%)、「小児科」(66.3%)の順に、「睡眠不足感を非常に感じる or まあ感じる」は、「救急科」(63.9%)、「小児科」(52.2%)、「産科・産婦人科」(50.4%)の順に、「健康不安を非常に感じる or まあ感じる」は「救急科」(63.9%)、「小児科」(54.1%)、「外科」(53.5%)の順に高くなっています。

なお、1週当たり労働時間が長くなるほど、「疲労感」「睡眠不足感」「健康不安」いずれについても「非常に感じる or まあ感じる」の割合が高くなることは言うまでもありません。

4.考察

今回の内容は、医師の「動」(=労働時間)と「静」(=年次有給休暇)の状況を確認してきたものだといえるでしょう。当然のことながら、「動」に傾きすぎると「静」の確保が難しくなり、疲労感、睡眠不足感、健康不安を感じることも増えてくることになります。昨今では医師の世界でも「働き方改革」の必要性が指摘されていますが、労働を制限されることについて当の医師の側から反発する声も少なからず聞かれるようです。確かに、医療という特殊な仕事における医師という職種の特別な立場、それに伴う責任の重さを考えるとき、労働時間を減らせば万事オーケーという単純な話でもなさそうです。とはいえ、健康の専門家として自身の「動」と「静」のバランスをどうするか、キャリア選択の中で考えていく必要はあるでしょう。

文:ナレッジリング

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