医師としての自分の市場価値は? 年収は適正か?|医師転職ナレッジ

医師としての自分の市場価値は? 年収は適正か?

医師は高給なイメージのある職業です。実際、勤務医の平均年収は1000万(厚生労働省「29年度 賃金構造基本統計調査」より算出)を超えており、開業医やそのイメージは間違いではないでしょう。しかし気になるのは、医師として自分がどの程度の価値があるのかということ。果たして今の病院でもらう給料は適正なものなのでしょうか? 自分の年収が適正かどうかはどうしたら分かるのでしょうか。

医師の年収を左右するものとは?

医師の年収・年齢はもちろんですが、診療科と地域、働き方によって左右されます。医師もひとつの職業なので、基本的に人出が足りない診療科は報酬が高くなる傾向にあります。たとえば非常に高い技術を必要とする心臓外科や、専門的な知識と経験が必要になる麻酔科などは、ほかの科と比べて報酬の水準も高めです。

需要に対して供給が少なければ物の値段が高くなるように、医師不足で悩んでいる地域は医師の報酬が高くなる傾向にあります。東京や大阪などの大都市圏は医師数も多いため、医師の報酬はそこまで高くありません。しかし医師不足が深刻な地方では、医師を呼び込むために報酬が高くなります。

また、働き方も医師の年収を左右する重要なポイントです。医師の働き方には、常勤医として働く方法と非常勤医として働く方法がありますよ。常勤医は正社員のサラリーマンのような働き方で、週に4~5日程度同じ病院で働きます。福利厚生や社会保険が手厚いのも特徴ですが、年収の水準は若干低い傾向にあります。一方で非常勤医はアルバイトや契約社員に似た働き方です。定期かスポットかの違いはありますが、人出が足りない病院で人員が充足するまで働くという働き方です。福利厚生はなく、国民年金や国民健康保険ですが、報酬の水準は高くなる傾向にあります。

個人的には年収という点にフォーカスをするならば、働き方が一番のポイントになると思います。私自身、現在フリーランスの麻酔科医師として働いていますが、常勤医として働いていた頃よりはるかに年収は高くなりました。週4日常勤医として働き、週1日非常勤医として働いていた頃は年収1700万円程度だったのに対して、週5日非常勤医として働くようになってからは年収3500万円を超えています。

ただしフリーランス医として働くということはそれなりのリスクもあるのです。人員が足りないため非常勤医の雇用が発生している場合、常勤医が充足したら雇用契約がなくなる可能性があります。医師としての知識や経験を高めるために専門医の取得をしても、フリーランス医では現在のところ取得も維持もできません。老後の強い味方となる退職金も大半のケースが非常勤医には出さないので、将来への貯蓄は自己責任で行う必要もあります。

自分の市場価値とは?

医師として働くうえで、自分の年収が適正かという疑問を抱くことは決して珍しいことではないと思います。医師は高給な職業ですが、激務で「割に合わない」と思ってしまうこともありますよね。果たして現在の年収は適正なのでしょうか?

ほかの医師にあけすけと年収の話をするのも気が引けます。自分の年収が適正か、適正でないならばどの程度まで上げることができるのか、それはどうやって知ることができるのでしょうか?

一番簡単な方法は、医師の転職エージェントに相談することです。現在の自分の労働条件などを伝えて、同じような病院ではどの程度の給料が支払われているのかを聞いてみると、自分の給料が高いのか安いのかといったことや、年収・給料の相場などを知ることができます。ほかの病院の水準と比べて著しく現在の病院の水準が低いのならば、年収が適正ではないといえるでしょう。

もし現在の病院に転職エージェント経由で入職しているならば、エージェントを通じて給料の交渉も可能です。直接病院側にいいにくいことでも、エージェントを通せば穏便に話を通すことができます。また、多数の求人情報の中から希望の条件に合う病院を探してくれるので、効率的でスムーズな転職活動が行えます。給与水準は妥当でも、相談をしてみると、タイミングによってはさらに好条件の病院が見つかる可能性もあります。同じ労働をするならば、より条件の良いところで勤めたいと思うのは悪いことではありません。

年収というポイントを重視するならば、東京や大阪ではなく地方の病院に勤務したり、働き方を変えたりするのもひとつの手でしょう。医師は社会貢献性の高い職業ですが、それでも給料は大事です。「割に合わない」という感覚を持って働いていても、質の高い仕事を提供するのはなかなか難しいものです。自分の待遇に疑問を持ったら、まず転職のプロに相談をして、ほかの病院と極端に給与水準に差がないか確認してみると良いでしょう。

文:APOLLO11(麻酔科医)

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