仕事内容は?年収は?「産業医」の働き方とは|医師の現場と働き方

生活サイクルが安定し、求人ニーズの高い
「産業医」の働き方とは?

4.仕事内容

健康相談、保健指導からメンタルヘルスまで幅広く対応

厚生労働省の「労働安全衛生基本調査」(2010年)によると、産業医が関与しているおもな業務は、「健康診断関連の業務」「健康相談・保険指導の実施」「職場巡視」などとなっています。また近年は、生活習慣病の予防のための「健康教育」や、うつ病や自殺などの「メンタルヘルス」、過重労働に関する「健康問題」への関わりが重要視されており、2006年には産業医の「過重労働者面談」が義務化されました。たとえば、時間外労働が月100時間を超えて心身の疲労を申し出た従業員がいた場合、その従業員に対する面談も産業医の大切な業務となります。また、従業員の身体面、メンタル面に問題が生じた場合は、必要に応じて休職を命じ、回復したときは復職の可否を判断するのも産業医の役目です。
さらに2015年12月からは、労働安全衛生法の一部改正を受けてストレスチェック制度も義務化。産業医の業務のひとつになりました。

産業医が関与した業務の割合(複数回答可)

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場割合

取り組みの具体的内容(2013年調査)

取り組んでない理由(2013年調査)

5.業界状況

有資格者約9万人に対し、選任が必要な事業所は約16万件

日本医師会認定産業医の取得者は現在約9万人。日本の医師数がおよそ30万人であることを考えれば、3割が産業医の資格を持っていることになります。労働安全衛生法上、「従業員数が常時50人以上の事業所については、業種を問わず1人以上」「従業員数が常時3,001人以上の事業所については、2人以上」の産業医の選任が義務付けられていますが、全国で「労働者数50人以上」にあたる事業所は約16万4000となっており、産業医の求人ニーズは、非常に高いといえます。

産業医の選任義務

1~49人 50~999人 1000~2999人 3000人以上
産業医の選任義務別 医師等による健康管理等(努力義務) 産業医(嘱託可※) 産業医(専属) 2人以上の産業医
(専属)
産業医の選任義務別
1~49人 医師等による健康管理等(努力義務)
50~999人 産業医(嘱託可※)
1000~2999人 産業医(専属)
3000人以上 2人以上の産業医(専属)

※ただし、有害業務に500人以上の労働者を従事させる事業場においては、専属の産業医の選任が必要。
参照:厚生労働省「第7回 産業医制度の在り方に関する検討会報告書」

産業医の選任義務がある事業場における産業医の選任状況

事業場規模 1000人以上 500~999人 50~499人 合計
事業場数 1,944 3,973 158,428 164,345
労働者数 3,774,310  2,752,037  18,154,574  24,680,921
産業医選任率  99.80%  98.70%  86.50%  87.00%
事業場規模 1000人以上 500~999人
事業場数 1,944 3,973
労働者数 3,774,310 2,752,037
産業医選任率 99.80% 98.70%
事業場規模 50~499人 合計
事業場数 158,428 164,345
労働者数 18,154,574 24,680,921
産業医選任率 86.50% 87.00%

産業医資格の有資格者数

研修(日本医師会) 研修(産業医科大学) 産業医科大学卒業生
(産業医科大学)
平成24年度 1,662 901 94
平成25年度 1,687 630 92
平成26年度 1,691 1,017 98
平成24年度 平成25年度 平成26年度
研修(日本医師会) 1,662 1,687 1,691
研修(産業医科大学) 901 630 1,017
産業医科大学卒業生
(産業医科大学)
94 92 98

・現在、産業医資格を有している医師は約9万人。
・年度ごとに新たに産業医の資格を取得した医師数の推移は上記のとおり。
参照:厚生労働省「第7回 産業医制度の在り方に関する検討会報告書」

文:ナレッジリング

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