マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
9月ごろに約30カ所指定されることになる「がんゲノム医療拠点病院」の指定申請について、厚労省は「8月14日締め切り」と明記された通知を各都道府県などに出しました。十分に精査されることとになる申請書については、紙媒体と電子媒体（CD-R）の両方での提出を求められています。なお、8月14日を過ぎてからの提出については「一切受け付けない」と、夏休みの宿題提出よりも厳しい姿勢を打ち出しています。
厚生労働省は、新設される「がんゲノム医療拠点病院」（拠点病院）の指定申請を8月14日まで受け付けることを明示した通知を都道府県などに出した。同省では申請内容を基に、指定要件の充足状況などを確認・審査した上で、9月ごろに約30カ所指定する。初回の指定期間は2022年3月31日まで。【松村秀士】
通知では、拠点病院の指定を希望する医療機関に対し、申請書と添付書類を8月14日までに提出するよう求めている。この期限を過ぎた場合は、「一切受け付けない」としている。
また、提出した医療機関に申請書の内容を照会する可能性があるとしたほか、厚労省のホームページでの情報提供を検討している項目があることから、申請内容について十分に精査することを促している。さらに、申請書は紙媒体および電子媒体（CD―R）の両方の提出も求めている。
遺伝子情報に基づいたがんゲノム医療については、厚労省が整備した「中核病院」（11カ所）と、「連携病院」（156カ所）が協力し、患者がどこに住んでいても提供できる体制づくりを進めてきた。ただ、遺伝子パネル検査を受ける人の増加により、その検査結果を医学的に解釈するための専門家が集まる検討会「エキスパートパネル」の開催などに中核病院で対応し切れなくなる恐れがある。そのため、厚労省は拠点病院を複数整備し、そこでもエキスパートパネルなどを実施できるような体制を整える。
出典： 医療介謹CBニュース
