マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
かねて研修医が都市部に集中しやすい問題が指摘されていましたが、2010年からの研修医の地域的適正配置策が功を奏したのか? このたび厚労省から発表された2018年度の実施体制で、地方比率が過去最高の63.8%となりました。
厚生労働省は11日、2018年度の医師の臨床研修の実施体制を公表した。それによると、募集定員に占める地方(大都市部のある東京都と神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県以外の道県)の割合は63.8%で、04年度の新医師臨床研修制度の導入以降で最高となった。【新井哉】
研修医の募集定員は、前年度比146人減の1万1244人となった。募集定員のうち443人は、一定規模以上の病院が必ず設置することとなっている小児科・産科の研修プログラムの特例定員。18年度に臨床研修を開始する研修医を募集する施設については、臨床研修病院が910カ所(17年度909カ所)、大学病院が125カ所(同122カ所)で、いずれも増加した。
現在、診療に従事する医師は、指定を受けた臨床研修病院や大学病院で、2年以上の臨床研修を受けるよう定められている。同省は、研修医が都市部に集中しやすいなどの問題が指摘されているため、10年度から都道府県別の募集定員の上限を設定したほか、医学部入学定員の増加なども考慮し、研修医の地域的な適正配置を誘導している。
出典:医療介護CBニュース