3.【非常勤医師】仕事内容
即戦力として常勤医の負担を軽減!
各医療施設で常勤医の手が回らない部分をカバーすることや、医師が不足しているエリアにおいて常勤医の負担を軽減させることなどが非常勤医師の大きな役割。したがって、非常勤医師には「即戦力としてのスキルの高さ」が求められることになります。
4.【非常勤医師】メリット・デメリット
ライフスタイルに合わせた勤務形態の選択が可能
「ライフスタイル重視の勤務」という点ではメリットが多い非常勤ですが、待遇面などに目を向けると決してメリットばかりではありません。非常勤医師で働くメリットとデメリットをまとめてみましょう。
メリット
- 自分のライフスタイルにあわせて勤務時間や勤務場所を選択できる。
- 残業が発生しにくいため、精神的・体力的なストレスが少ない。
- 常勤と非常勤との掛け持ちもできるため、収入アップが見込める。
- 複数の職場で働くことでさまざまなスタッフや患者さんと出会えるため、人脈を広げることができる。
デメリット
- 健康保険や厚生年金などは自分で支払う必要があり、確定申告も自分で行わなければならない。
- 通常は各種手当が付かない。
- 非常勤のみで働く場合、自分の専門を極めることが難しくなる。
- 常勤との掛け持ちの場合、休日が減りプライベートな時間が少なくなる。
5.【非常勤医師】業界状況
非常勤の男女構成比―男性17%、女性24%
日本医師会総合政策研究機構「病院における必要医師数調査結果」によると、現員医師の勤務形態別内訳は、フルタイム 80.3%、短時間正規雇用 1.3%、非常勤 18.4%です。男性の内訳を見てみると、フルタイム 82.2%、短時間正規雇用 0.8%、非常勤 17.0%となっており、女性は、フルタイム 72.7%、短時間正規雇用 3.2%、非常勤24.0%です。
必要求人倍率の高い診療科はリハビリテーション科、救急科、全科。求人はしてないものの医師を必要としている科で倍率が高いのは、リハビリテーション科、救急科、産科、心療内科、病理診断科となっています。また、歯科、歯科口腔外科、矯正歯科は、必要求人医師数倍率、必要医師数倍率ともに低い傾向となっています。
都道府県別で必要求人医師数倍率が高かったのは、福井県、秋田県、静岡県です。
男女別勤務形態別構成比
診療科別 必要求人医師数・必要医師数倍率(上位)
現員医師数(人) | 倍率(倍) | |
---|---|---|
美容外科 | 27 | 1.15 |
リハビリテーション科 | 1,429 | 1.14 |
救急科 | 2,282 | 1.10 |
全科 | 1,962 | 1.09 |
感染症内科 | 227 | 1.09 |
気管食道外科 | 89 | 1.09 |
呼吸器内科 | 3,006 | 1.09 |
婦人科 | 455 | 1.09 |
現員医師数(人) | 倍率(倍) | |
---|---|---|
リハビリテーション科 | 1,429 | 1.227 |
アレルギー科 | 129 | 1.225 |
救急科 | 2,282 | 1.204 |
産科 | 388 | 1.191 |
感染症内科 | 227 | 1.183 |
婦人科 | 455 | 1.177 |
心療内科 | 193 | 1.172 |
病理診断科 | 1,194 | 1.161 |
都道府県別必要医師数倍率上位
現員医師数(人) | 倍率(倍) | |
---|---|---|
福井県 | 810 | 1.15 |
秋田県 | 1,302 | 1.14 |
静岡県 | 2,847 | 1.12 |
岡山県 | 2,670 | 1.11 |
新潟県 | 1,193 | 1.11 |
山形県 | 1,133 | 1.10 |
島根県 | 23 | 1.10 |
鳥取県 | 898 | 1.10 |
滋賀県 | 1,293 | 1.10 |
和歌山県 | 918 | 1.09 |
現員医師数(人) | 倍率(倍) | |
---|---|---|
島根県 | 780 | 1.34 |
福井県 | 810 | 1.24 |
岐阜県 | 1,666 | 1.21 |
徳島県 | 881 | 1.20 |
秋田県 | 1,302 | 1.19 |
香川県 | 1,023 | 1.19 |
新潟県 | 1,193 | 1.18 |
岡山県 | 2,670 | 1.18 |
山梨県 | 319 | 1.17 |
青森県 | 1,234 | 1.16 |
6.【非常勤医師】キャリア活用法
非常勤をその後のキャリアに役立てる方法
以前は、「空き時間を使って収入を補完する手段」として非常勤を掛け持ちする常勤医師がほとんどでしたが、最近では自身のスキルアップをめざして常勤と非常勤を掛け持ちする医師が増えています。非常勤先で症例を積んで専門以外に領域を広げるケース(とくに内視鏡の求人に多く見られます)や、入職を前提に職場を知るケース、開業を視野に入れて開業のノウハウを学ぶケースなどがその典型的な例で、「複数の病院で勤務できる」という非常勤のスタイルを生かして、戦略的にキャリアを構築しているわけです。
もちろん、子育てや介護などで休職中の医師が非常勤でスキルを確認したり、ワーク・ライフ・バランスを重視した生活を希望する医師が非常勤を組み合わせた働き方を選択したりするケースにおいても、非常勤というスタイルは有効です。どのような生活を希望するのか、医師としてどんなキャリアを形成したいのかなどをふまえて、上手に非常勤という仕組みを活用してください。
文:ナレッジリング
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