マイナビDOCTOR 編集部からのコメント
C型肝炎の治療薬、「オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル」(商品名・ヴィキラックス配合錠)の副作用として、腎機能が低下していたり、カルシウム拮抗剤を併用している患者さんが使用すると急激な腎不全が起こる可能性があることがわかりました。
昨年11月の発売以降、急性腎不全と因果関係が否定できない症例が9例あり、このうち死亡事例が1例です。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、C型肝炎治療薬「オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル」(商品名・ヴィキラックス配合錠)の使用上の注意について、厚生労働省が「重大な副作用」の項目に急性腎不全を追記するよう指示を出したと発表した。【新井哉】
ヴィキラックスは、遺伝子型(ジェノタイプ)1bのC型慢性肝炎にも効能・効果がある。ジェノタイプ1bは、日本人のC型慢性肝炎患者の7―8割を占めており、インターフェロンが効きにくいとされる血清型分類の「セログループ1」に属している。
PMDAによると、国内で症例が集積し、腎機能低下患者やカルシウム拮抗剤を併用している患者で急激に腎機能が悪化する症例が認められたことなどを踏まえ、改訂することが適切と判断。使用上の注意の「重大な副作用」の項目に「投与前および投与開始後は定期的に腎機能検査を行う」などと追記するよう求めている。
国内の副作用症例の集積状況については、昨年11月の発売以降、急性腎不全と因果関係が否定できない症例が9例あり、このうち死亡事例が1例あったという。
出典:医療介護CBニュース